出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
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多指症
たししょう

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多指症とは?

どんな病気か

 手の指の数が多い異常が多指症です。母指が過剰の場合(母指多指症)が圧倒的に多くみられます(図2図2 多指症(母指多指症:矢印))。

原因は何か

 手や指が形づくられるのは胎生6~8週とされ、このころの発生異常と考えられています。

症状の現れ方

 完全な指の形をしていない状態から、爪ももっていて、ほとんど完全な形態のものまであります。

検査と診断

 通常は視診だけでわかりますが、「過剰指」に機能(動き)があるのかどうかを見極める必要があります。また骨の状態が重要なので、X線検査が必要です。

治療の方法

 通常、1歳ころまでに切除手術を行いますが、時期が早いと構造が小さくて技術的に難しいことがあります。過剰指が小さく、機能もしていなければそちらの切除で問題はありませんが、残した指が将来変形してくる場合があります。大きさや機能が似たような指のいずれを切除すべきか判断が難しいことがあり、このような場合は専門的な知識・経験が必要です。

病気に気づいたらどうする

 専門の整形外科医や形成外科医のいる病院を受診して相談してください。

(執筆者:神奈川県立こども医療センター肢体不自由児施設長・整形外科部長 奥住 成晴)

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