肛門小窩炎
こうもんしょうかえん
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もしかして... 痔核
肛門小窩炎とは?
どんな病気か
直腸と肛門の境目の歯状線は凸凹していますが、その凹の部分の小さなくぼみである肛門陰窩(肛門小窩)に汚物が詰まり、炎症を生じ、肛門部に重苦しい疼痛などの症状を来した病気です。
原因は何か
肛門小窩は肛門全周で6~11個あり、くぼみの深さは1mm程度です。人によっては、そのくぼみが深かったり、汚物が詰まって炎症を起こしやすい形になっていることがあります。
下痢をして水様便になったりすると、そのくぼみに汚物が入って詰まり、炎症を生じます。
症状の現れ方
排便と関係ない重苦しい肛門の痛みが現れます。その痛みは長く座っていることで強まったりします。
診察の時に肛門部に指を入れて調べると、炎症を起こしている肛門小窩の部分に一致して痛みがあります。
治療の方法
保存的に治療します。炎症を抑えるように、坐薬、軟膏などの外用薬や内服薬を使用します。
保存的治療で効果がない時は、外来で炎症を生じている肛門小窩に、痔核を固めるのに使用する硬化剤、5%フェノールアーモンド油を注射します。それでも効果がない場合は、手術的に小さなくぼみを切り開きます。
病気に気づいたらどうする
誘因となる下痢を防ぐようにします。重苦しい痛みがある場合は、痛みを和らげるために肛門部を温めます。外用薬を使用し、炎症を抑えるのも良い方法です。
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コラム肛門疾患の生活療法
肛門は排便に関連した部位であるために、日常の生活上で注意しなければならないことがたくさんあります。
第一に肛門衛生です。便などの汚物が肛門に付着したままだと、痔がある肛門部位を刺激し、痛み、出血、疼痛などの肛門疾患の症状を悪化させ、また病状も悪化させます。
排便後は紙でふきとるだけでなく、温湯で十分に洗う習慣が大切です。紙でふくのは汚物を完全に除去するよりは、かえって汚物を肛門の周囲のヒダにすり込む結果になってしまいます。
また入浴時は、肛門周囲を温湯で洗い乾燥させておくことが重要です。石鹸を使ったら、十分に洗い流しておくことが大切です。石鹸が付着したままではかえって局所を刺激し、患部によくありません。
次に重要なのは便通を整えるようにすることです。便秘は痔核、裂肛の、そして下痢は痔瘻の原因といえます。
便秘は、ただ単に下剤に頼ることではなく食事療法が大切です。繊維を多く含んだものを食べるようにし、水分も十分にとるようにします。
排便したくなったら我慢しないこと、朝食を十分にとるといったことも便秘を防ぐには必要です。
下痢は暴飲、暴食を避け、アルコールの飲みすぎに注意して防ぐようにします。
そのほかでは、長時間同一姿勢をとらない、トイレで長居をしない、いきみすぎないなどといった肛門に負担をかけない注意や、香辛料やアルコールなどのとりすぎに注意することも大切です。
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