出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
高安動脈炎
たかやすどうみゃくえん
高安動脈炎とは?
どんな病気か
1908年に眼科医の高安右人によって報告された病気で、大動脈炎症候群ともいわれます。大動脈およびその分枝の血管が損なわれます。このためさまざまな症状が現れます。日本、東南アジアに多く、20~50歳の女性に多い(男女比1対9)ことが特徴です。
原因は何か
原因はわかりませんが、女性ホルモン、ウイルス、遺伝要因(HLA-B52、B39)などが考えられています。
症状の現れ方
発熱、めまい、失神発作、頸部痛、脈拍が触れにくくなる、血圧の左右差、間欠性跛行(片足が正常に動かず、引きずるようにして歩く)などの症状があります。
検査と診断
臨床症状および血液検査の所見から診断します。診断の確定は画像診断(血管造影、シンチグラフィ、CT、MRA)などによって行います。
治療の方法
副腎皮質ステロイドであるプレドニゾロン20~30mg/日から治療を始め、徐々に減らしていきます。抗血小板療法を併用することもあります。外科的には、血管再建術、大動脈弁置換術、動脈瘤置換術などが行われます。予後は改善し、5年生存率は90%前後です。
高安動脈炎の検査について。どうぞよろしくお願いいたします。 以前から、原因不明の発熱や倦怠感、頸部…