トレプロスト吸入液1.74mgの基本情報

作用と効果

肺の血管を拡げることにより肺動脈の血圧を下げ、血液を流れやすくします。また、同時に肺の血管内で血液が固まりにくくすることにより、血管が詰まらないようにします。
通常、肺動脈性肺高血圧症の治療に用いられます。

使用上の注意

以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。肺の血管抵抗が上昇している、肺静脈閉塞性疾患、出血傾向、低血圧、肝機能障害がある。

妊娠または授乳中

他に薬などを使っている（お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください）。

用法・用量

通常、成人は1日4回、専用の吸入器（TD-300/Jネブライザ）を用いて吸入します。吸入間隔は約4時間あけます。吸入器の正しい使用方法について指導を受けてください。
1回あたり3吸入（主成分として18μg）から開始し、副作用などを確認した上で、7日以上の間隔で1回あたり3吸入ずつ、最大9吸入（54μg）まで増量されます。あなたの状態によっては、増量幅を1または2吸入としたり、1回あたりの吸入数を減量されることもあります。1回あたりの最小吸入量は1吸入です。必ず指示された吸入方法に従ってください。

薬液が変色していたり、アンプル内に微粒子が見えるものは使用しないでください。

薬液は1日の最初の吸入のときに1アンプル全量を吸入器に移し、1日の吸入が終了するまでは捨てないでください。4回目の吸入が終了した後、吸入器内に残った薬液は捨ててください。

薬液を希釈したり、他の薬と混ぜたりしないでください。

薬液が皮膚に付着したり、眼に入らないように気をつけてください。

吸入する際は十分に換気してください。

薬液を飲み込んだり、注射したりしないでください。

吸入し忘れた場合は、気が付いたらすぐに1回分を吸入してください。それ以降、吸入間隔は約4時間あけてください。絶対に2回分を一度に吸入してはいけません。

誤って多く吸入した場合は医師または薬剤師に相談してください。

医師の指示なしに、吸入するのを止めないでください。

副作用

主な副作用として、潮紅、吐き気、頭痛、めまい、咳嗽、咽喉刺激感、口腔咽頭痛などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[　]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

・脱力感、めまい、立ちくらみ、気を失う [血圧低下、失神]

・嘔吐、吐血、腹痛、血が混ざった便、黒色便、鼻血 [出血]

・鼻血、歯ぐきの出血、あおあざができる、出血が止まりにくい、突然の高熱、寒気、のどの痛み [血小板減少、好中球減少]

・動悸、脈が速くなる、手指のふるえ、体重減少、発汗、イライラする、微熱 [甲状腺機能亢進症]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法

乳幼児、小児の手の届かないところで、光、湿気を避けて室温（1～30℃）で保管してください。アルミ袋開封後も、未使用のアンプルはアルミ袋に入れ、光を避けて保管してください。アンプルはアルミ袋を開封後、2ヵ月以内に使用してください。

薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄方法がわからない場合は受け取った薬局や医療機関に相談してください。他の人に渡さないでください。