[脊柱側湾症について] 2008/09/11[木]

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慶友整形外科病院 副院長・慶友脊椎センター長 斉藤正史先生今回のテーマは『脊柱側湾症』です。群馬県館林市にある慶友整形外科病院 副院長・慶友脊椎センター長である斉藤正史先生にお話をうかがいました。
慶友整形外科病院は脊椎の手術だけでも、年間597例(平成19年度)も実施している全国でも有数の病院です。

目次
≫(1) 脊柱側湾症とは何か?
(2) 特発性側湾症について
(3) 健康への影響と治療について
(4) 装具の効果と手術療法の適応は
(5) より侵襲の少ない手術方法と術後の日常生活について

脊柱側湾症とは

正常な脊柱正常な脊柱は、正面あるいは背面から見るとほぼまっすぐに伸びていますが、横から見ると前後にカーブしています(生理的湾曲(せいりてきわんきょく)といいます)。この湾曲が異常であったり、脊柱が側方(横)に湾曲したりすることを脊柱変形《せきちゅうへんけい》といいます。 脊柱変形は、脊柱がねじれながら横に湾曲していく側湾症、後方に凸に曲がってくる後湾《こうわん》、そして、側湾と後湾が合併した後側湾《こうそくわん》症の3つに分けられます。外来にみえる患者さんの多くは、いわゆる側湾症で、原因のわからない特発性側湾症《とくはつせいそくわんしょう》が殆どです。次に多いのは、生まれつき背骨の奇形をともなっている先天性側湾症《せんてんせいそくわんしょう》です。

sp001_2.jpgこの他に、脊椎以外の病気による変形(症候性側湾症《しょうこうせいそくわんしょう》)など、さまざまな側湾症がありますが、脊椎外科の治療の対象になるのは、主に特発性と先天性の側湾症になります。

先天性側湾症は、生まれつき椎体に奇形があったり、癒合《ゆごう》(くっつくこと)したりしているために起こります。変形の状態によっては後方に湾曲することもあります。

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