[脊柱側湾症について] 2008/09/11[木]

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目次
(1) 脊柱側湾症とは何か?
≫(2) 特発性側湾症について
(3) 健康への影響と治療について
(4) 装具の効果と手術療法の適応は
(5) より侵襲の少ない手術方法と術後の日常生活について

特発性側湾症について

胸椎右側側湾症成長とともに発症して進行する原因不明の側湾症です。発症する時期によって乳児期側湾症、学童期側湾症、思春期側湾症に分類されます。欧米では乳児期の発症が多いのですが、日本では乳児期側湾症は少なくて、思春期側湾症が最も多く、また女子に多く発症します。

側湾症そのものも女子に多く、体型的にはほっそりした華奢な体の子が多いため、性ホルモンや筋肉量と関係しているという説もありましたが、結局よくわかっていないのが現状です。

他の疾患と同じように、早期発見早期治療が基本です。学童期・思春期側湾症は、学校検診で発見されることが多いのですが、検診をする医師は必ずしも整形外科医とは限らないために、見落とされてしまう場合もあります。

エックス線写真を用いた特殊な計測方法胸椎に側湾がある場合は、肋骨も変形していることが多いのでわかりやすいのですが、腰椎では背中の変形(隆起)が比較的わかりにくいため、見落とされ発見が遅れてしまうことがあるのです。早期発見のためには専門医による側湾症検診が重要ですが、検診の実施については都道府県によって異なります。

正常な脊柱は前後から見たときにまっすぐに見えますが、これが左右に10度以上湾曲すると側湾症と診断されます。側湾の角度は、エックス線写真で、特殊な計測方法を用いて計ります。
ちなみに20度くらいまでの側湾は、外見上は専門家が見ればわかりますが、一般の人にはわかりません。30度を超えると一般の人にもわかるようになり、親御さんが、お風呂でお子さんの体型の異常(例えば、背中がいびつであるなど)に気づいて受診されることも多くあります。

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