慢性心不全に対する和温療法とは

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2014年03月13日現在

適応される症状 慢性心不全
技術概要 和温療法には、遠赤外線均等乾式サウナ治療器(和温療法器)を用いて、60℃の乾式サウナ浴を15分間施行した後、出浴後30分間の安静保温を行う。遠赤外線は熱透過性に優れており、効率よく深部体温を上昇させる。さらに乾式サウナ浴は温水欲と異なり、静水圧の影響がなく、心臓に対する前負荷・後負荷はむしろ減少する。上記の方法により和温療法を施行すると、患者の深部体温は約1℃上昇し、この体温上昇により和温効果が発揮される。出浴後30分間の安静保温により、和温効果はさらに維持・増強される。その間、心拍数や体血圧の変化は少なく、拡張期血圧は有意に低下する。60℃・15分間の遠赤外線均等乾式サウナ浴による体酸素消費量の増加はわずか0.3mets程度であり、和温療法は心臓に対して負荷のない治療法である。したがって、重症心不全にも和温療法は応用可能で著名な効果を発揮する。和温療法前後に体重を測定し、発汗量に見合った量(通常約150~300ml程度)を飲水させ脱水の予防を行う。

「新しい医療」とは、近年に先進医療と認定されたことがあるものの、一定の期間が過ぎて効果や危険性が充分確認された後、現在は削除(承認取消等)されている高度な治療法です。QLife独自の呼称です。
保険適用の治療法になる場合と、保険診療には適さないとされる場合があり、前者の場合は、一般の医療機関でも治療を受けることができます。後者は、比較的に先端的な医療であり一部の患者さんにとっては選択肢として検討に値する場合があります。

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