CYP2D6遺伝子多型検査とは

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2017年07月01日現在

適応される症状 ゴーシェ病
技術概要 1)xTAG CYP2D6 kit v3 RUO によるCYP2D6 遺伝子多型検査のタイミング ゴーシェ病患者において、経口投与治療薬の投与が適切であると研究責任者が判断し、患者も希望した場合に、経口投与治療薬の投与前に本検査を実施する。 2)xTAG CYP2D6 kit v3 RUO によるCYP2D6 遺伝子多型検査の流れ [1]治療医から本研究への参加を希望する被験者の紹介を受けて、研究責任者は、個人情報管理補助者、及び中央検査部に被験者の来院日を連絡する。 [2]研究責任者又は研究分担者が被験者に対して倫理委員会で承認された患者用の説明文書を用いて、本研究の説明を行い、文書同意を取得する。 [3]個人情報管理補助者は被験者から採血し、匿名化ID ラベルを採血管に添付し、中央検査部へ送る。データの管理については、10. 試料・情報の保管及び廃棄の方法に基づいて管理を行う。 [4]個人情報管理補助者は個人情報分担管理者に院内患者識別番号と匿名化ID を連絡する。 [5]個人情報分担管理者は対応表を作成し、管理する。 [6]中央検査部技師又は小児科学講座研究補助者は、検査を行い、結果を個人情報分担管理者へ報告する。 [7]個人情報分担管理者は、匿名化ID と結果を統合する。 [8]研究責任者又は研究分担者からの匿名化解除の依頼を受けて、個人情報分担管理者は研究責任者又は研究分担者へ、結果を開示する。 [9]研究責任者又は研究分担者は、治療医、被験者に結果を連絡する。 3)xTAG CYP2D6 kit v3 RUO によるCYP2D6 遺伝子多型検査の方法 CYP2D6 遺伝子多型検査キット、xTAG CYP2D6 kit v3 RUO を使用する。詳細は取扱説明書に準ずる。 [1]抗凝固剤EDTA またはクエン酸塩存在下で採血した全血から、ゲノムDNA を抽出、精製する(本キットで使用するDNA サンプル量の範囲: 24 ng - 1800 ng)。 [2]マルチプレックスPCR を行う。精製したDNA を用い、PCR A と、PCR B の2 種類のPCR を行う。 [3]2 種のPCR 産物、PCR (A)とPCR (B)を混合する。 [4]dNTP とプライマー不活化のため、混合したPCR 産物を、アルカリフォスファターゼ(SAP;Shrimp Alkaline Phosphatase)/エクソヌクレアーゼ処理(SAP-EXO 処理)する。 [5]SAP-EXO 処理したPCR 産物を用いて、マルチプレックスプライマーエクステンション(ASPE; Allele Specific Primer Extension)を行う。 [6]ASPE 反応液とビーズミックスをハイブリダイゼーションする。 [7]ビーズハイブリダイゼーション後、Streptavidin R-Phycoerythrin(SA-PE)で蛍光標識する。 [8]Luminex 100/200 システムを用いて検出、解析する。 4)xTAG CYP2D6 kit v3 RUO によるCYP2D6 遺伝子多型検査結果の解析 研究責任者又は研究分担者は遺伝子型から判断して表現型を特定する。表現型がIntermediate metabolizer (IM)又はExtensive metabolizer (EM)の場合には、経口治療薬1 回100mg、1 日2 回の投与が可能となる。Ultra Rapid Metabolizer (URM) 、及びPoorMetabolizer(PM)の患者には投与を避けることが望ましい。経口治療薬の用法用量は、添付文書の記載に従う。 5)研究責任者又は研究分担者はCYP2D6 遺伝子多型から判断された表現型を被験者に伝える。被験者のゴーシェ病の治療医が研究責任者(又は研究分担者)ではない場合、研究責任者(又は研究分担者)は治療を担当する医師にも伝える。電子媒体で伝える場合は、パスワードを設定し電子媒体の暗号化を図る。パスワードは電子媒体とは別に連絡する。 6)本研究によって得られた日本人患者におけるCYP2D6 遺伝子多型の分布の傾向を過去に報告されている日本人データ4) 5) と比較を行い、傾向の類似性を確認する。これらのデータは海外データと共に薬事申請時の資料とすることを計画している。

「先進医療」とは、医療制度上で、厚生労働大臣が定めた高度な治療法です。
通常、最先端の治療法は効果や危険性の見極めが不充分なうちは保険診療の対象ではないため、全額を患者が自己負担しなければなりません。ところが「先進医療」に認定された治療法に限っては、保険診療と混合して使うことが出来ます。

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