男性ホルモン執筆者:昭和大学病院医学部医学教育推進室教授 高木 康/昭和大学横浜市北部病院病院長 田口 進

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医師が使う呼び方:「テストステロン」

男性ホルモンの基準値

男性:2.5~10.5ng/ml

女性:0.9ng/ml以下

第二次性徴の不全、男性機能低下などをチェック

 男性ホルモンのテストステロンは睾丸から分泌されるホルモンで、男性の第二次性徴の発現、生殖機能維持、蛋白同化作用促進などの役割を果たしています。

 女性にもわずかに存在し、生後から思春期までは低値で、思春期に成人レベルに達したのち、閉経後には若干、低下する変動を示します。

 このホルモンは男性の場合、第二次性徴の不全や、成人での男性機能低下などを調べるとき測定します。

検査値からの対策

 テストステロンは日内変動が大きいため、午前中の一定時間の安静にした状態で、複数回検査を繰り返すか、あるいは同じ日に時間をずらして数回測定して、これらの平均値を総合的に判定します。

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疑われるおもな病気などは

  • 男性

    高値→レイディッヒ細胞腫瘍、性早熟症
  • 低値→先天性無精子症、クラインフェルター症候群、停留睾丸

  • 女性

    高値→男性化卵巣腫瘍、多嚢胞(のうほう)性卵巣症候群、男性化副腎腫瘍、特発性多毛症
  • 低値→間脳下垂体機能低下症、LH単独欠損症

出典:四訂版 病院で受ける検査がわかる本 2014年7月更新版