視神経脊髄炎
ししんけいせきずいえん
視神経脊髄炎とは?
どんな病気か
神経のなかでも主に視神経と脊髄を繰り返し障害する病気で、以前は多発性硬化症(MS)の一部と考えられていました。血液中のアクアポリン4抗体が病気の原因と考えられており、ほとんどの患者さんは女性(男女比は1:9)で、30代に発症することが多くみられます。
原因は何か
原因は不明ですが、血液中に水チャンネル(水の通り道)のひとつであるアクアポリン4という蛋白質の抗体が作られることにより、中枢神経を構成するアストロサイトという細胞が障害されて病気が起こると考えられています。
多発性硬化症が髄鞘やオリゴデンドロサイトが障害されるのに比べ、視神経脊髄炎ではアストロサイトが障害されるので中枢神経での組織破壊が強く、そのため症状が重く回復が悪い傾向があります。
症状の現れ方
しつこいシャックリや吐き気が病気の始まりのことがありますが、主な症状は視神経あるいは脊髄の炎症によって出現し、それらを繰り返す(いわゆる再発と寛解)ことが多くなります。
視神経炎は両眼に生じることも多く、症状が重い場合は失明することもあるので早期の治療が必要です。脊髄炎は横断性のタイプをとり、四肢、とくに両足に強い脱力や感覚障害を来し、回復しにくい場合があります。
脊髄炎に関連する可能性がある薬
医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、脊髄炎に関連する可能性がある薬を紹介しています。
処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。
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ダントリウムカプセル25mg
骨格筋弛緩剤
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水溶性プレドニン10mg
副腎ホルモン剤
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ソル・コーテフ注射用100mg[注射剤]
副腎ホルモン剤
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メドロール錠2mg
副腎ホルモン剤
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コートリル錠10mg
副腎ホルモン剤
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プレドニゾロン錠1mg(旭化成)
副腎ホルモン剤
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オルガドロン注射液1.9mg
副腎ホルモン剤
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デカドロン注射液1.65mg
副腎ホルモン剤
・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。
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