出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
歯肉膿瘍
しにくのうよう
- 歯科
- 診療に適した科
歯肉膿瘍とは?
どんな病気か
歯肉膿瘍は、歯肉の縁や、歯と歯の間の歯肉(歯間乳頭)に限局してみられるうみをもつ病気です。
発現頻度はまれで、魚の小骨、エビやカニの殻などの硬い食べ物を食べている時、あるいはブラッシングや歯科治療を受けている際に生じた歯肉表面の傷口から、細菌が感染して起こります。
症状の現れ方
歯肉が赤くなってはれ、指で触るとぶよぶよした感じがあります(図38)。はれた中央に孔ができ(瘻孔)、うみが自然に出ることもあります。重症になると、周囲の歯にまで痛みやはれが進行することもあり、歯周膿瘍と症状がよく似ているので、それとの区別が大切なことから、歯科医に早めに受診することをすすめます。
治療の方法
患部を精密検査して、小骨や殻がある場合はそれを取り除き、うみを出してよく洗浄します。必要に応じて抗生剤や鎮痛薬の投与を受けます。
おすすめの記事
歯肉膿瘍に関する医師Q&A
親知らずの抜歯直後に扁桃周囲膿瘍に…
左下の親知らずを抜歯してから、何日か高熱が続きました。 その間、喉に激痛が走り、気づいたら膿までた…
▶続きを見る
11月初旬に歯茎が腫れて歯科を受診しました。 歯周病による歯肉嚢腫とのことで膿を出す処置をしてもらって…