出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
白血球増加
はっけっきゅうぞうか
白血球増加とは?
どんな病気か・原因は何か
白血球は、感染症や炎症、アレルギーなどによって反応性に増える場合と、白血病や骨髄増殖性疾患などの腫瘍性によって増える場合とがあります。最も頻度が高いのは細菌による急性感染症で、好中球が増えます。アレルギーや寄生虫感染症では、好酸球が増えます。10代後半~20代の若い男女がかかりやすいEBウイルスによる伝染性単核球症では、リンパ球の増加がみられます。なお、副腎皮質ステロイド薬などの薬剤で、好中球が増えることもあります。
また、がんが骨髄に転移すると骨髄と末梢血のバリアが破壊され、幼弱(分化していない若い細胞)な白血球や赤芽球が末梢血に現れ、白血球数が増えるため類白血病反応と呼ばれていますが、本当の白血病細胞はみられません。
そのほかまれですが、ある種のがんがつくる造血因子により白血球の増殖が刺激され、増えることもあります。
病気に気づいたらどうする
白血球増加を指摘された場合、感染症や炎症性疾患、アレルギーなどの原因がはっきりしていれば、それぞれの担当科で原因疾患の治療を行います。原因疾患がはっきりしていない場合は、白血病などの重い疾患である可能性もあるため、血液内科への受診が必要です。
しかし、健康でも基準値から外れる人もあり、白血球数が多いことが必ずしも異常でないこともあります。また、運動、寒冷、精神的ストレス、妊娠などにより白血球が増えることもあります。
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