シングリックス筋注用の基本情報

作用と効果

水痘帯状疱疹ウイルスに対する抗体を事前に作り、免疫力を高め、ウイルスの増殖を抑えます。
通常、帯状疱疹の予防に用いられます。水痘（水ぼうそう）の予防を目的として使用することはできません。

使用上の注意

以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。発熱、急性疾患がある。過去にこのワクチンに含まれている成分でアナフィラキシーを起こしたことがある。心臓や血管、腎臓、肝臓、血液の障害などの基礎疾患がある。他のワクチンの接種を受けて2日以内に発熱や全身性の発疹などアレルギーが疑われる症状が出たことがある。このワクチンに含まれている成分に対してアレルギーを起こすおそれがある。過去にけいれんを起こしたことがある。過去に免疫不全と診断されたことがある。両親や兄弟に先天性免疫不全症の人がいる。血小板減少症、凝固障害がある。

妊娠または授乳中

他に薬などを使っている（お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください）。

用法・用量

50歳以上の人：0.5mLを2回、通常2ヵ月の間隔をおいて筋肉内に接種します。

帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の人^*：0.5mLを2回、通常、1～2ヵ月の間隔をおいて、筋肉内に接種します。
*帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の人とは、18歳以上で、以下のような状態の人を指します。
・疾病や治療により免疫に異常がある人、免疫機能が低下した人または低下する可能性がある人
・それ以外で、医師により接種が必要と認められた人

このワクチンの2回目の接種は、1回目の接種から2ヵ月後に受けてください。1回目の接種から2ヵ月を超えた場合であっても、6ヵ月後までに2回目の接種を受けてください。

帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の人では、ワクチン接種スケジュールを短縮することによりベネフィットが得られる場合には、1回目の接種から2回目の接種までの間隔を1ヵ月まで短縮することがあります。

帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上のうち、造血幹細胞移植、化学療法などの実施予定および実施後に医師が適切な接種時期を決めることがあります。

医師が必要と認めた場合には、同時に他のワクチンの接種を受けることができます。

接種前に必ず問診、検温および診察を受けてください。

接種直後または接種後に、注射による恐怖、痛みなどが原因で気を失うことがあります。気を失って転倒することを避けるため、接種後30分程度は接種した医療機関で背もたれのある場所に座って安静にしてください。

副作用

主な副作用として、疼痛、発赤、腫脹、胃腸症状（吐き気、嘔吐、下痢、腹痛）、頭痛、筋肉痛、疲労、寒気、発熱などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[　]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

・呼吸困難、じんましん、冷汗 [ショック、アナフィラキシー]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法

接種当日は激しい運動をさけ、接種部位を清潔に保ってください。

接種後は、健康状態によく気をつけてください。接種部位の異常な反応や体調の変化、高熱、けいれんなどの異常を感じた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。