[ヘルスケアニュース] 2023/11/30[木]

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血友病Aではない人と同等の血液凝固能を維持できるポテンシャルが示唆

中外製薬株式会社は、2023年11月7日、現在、血友病Aを対象に第I/II相臨床試験を実施中の、同社創製の薬剤「NXT007」の非臨床研究の成果が、Journal of Thrombosis and Haemostasis電子版に掲載されたと発表しました。

NXT007は、血友病に罹患していない人と同等の血液凝固能を、簡便な投与で得られることを目標に開発中の「バイスペシフィック抗体」と呼ばれる種類のタンパク質製剤です。活性型第IX因子と第X因子に結合し、活性型第IX因子による第X因子の活性化反応を促進することで、血友病Aで欠損または機能異常を来している第VIII因子の補因子機能を代替するよう設計されています。

既に血友病Aの治療薬として用いられている、ヘムライブラ(一般名:エミシズマブ(遺伝子組換え))もバイスペシフィック抗体の一つで、NXT007はヘムライブラのアミノ酸配列を基に、分子エンジニアリングという手法で血液凝固第VIII因子活性の増強を目指し創製された薬剤です。

今回の研究で、NXT 007により、血友病Aの人において、血友病Aではない人と同等の血液凝固能を維持できるポテンシャルが非臨床研究において示唆されました。NXT007は現在、血友病Aを対象に第I/II相臨床試験を実施中とのことです。(QLife編集部)

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