専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

岐阜大学医学部附属病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器外科

分野

消化器・一般外科

特色

当科では癌を専門に治療・研究を行っている(手術、抗癌剤治療、凍結凝固・免疫療法、分子標的治療などの集学的治療)。岐阜県がん診療連携拠点病院として、患者さん個々に最適な治療を提供し、患者様やそのご家族に「大学病院に来てよかった」と言っていただけるよう、多くの癌専門施設と共同で臨床研究を展開し、新たな治療の開発や基礎研究を行っている。早期癌での内視鏡治療、腹腔鏡下手術、切除不能癌では抗癌剤治療との組み合わせによる手術が特徴。循環器疾患や糖尿病などの基礎疾患を持った患者さんでも、大学病院は専門医が多数そろっており、最善の術前・術後管理が可能である。

症例数

09年の年間手術症例数は癌を中心に約700例である。年間の主な症例数(癌)は、食道癌27~30例、胃癌130~150例(腹腔鏡症例50~60例)、大腸癌150~160例、肝・胆・膵60~70例である。その他、高度救命救急センターからの緊急手術症例も担当している

食道癌・胃癌=吉田教授の累積手術経験数は胃癌1,200例(うち腹腔鏡手術約180例)、食道癌300例である。粘膜内癌では積極的に内規鏡による治療(粘膜下切開剥離法)を行っている(消化器内科)。胃癌根治手術では合併症も少なく安全に治療を行っている。特徴として早期癌では機能温存手術(幽門輪温存、自律神経温存)や、低侵襲手術として完全腹腔鏡下胃切除術を積極的に行っている(累積210例以上)。2人の内視鏡外科学会技術認定医(胃癌)による治療を行い、根治性とQOL(Quality of life:生活の質)を考慮して治療方針を決めている。切除不能進行癌では、新規抗癌剤治療を行うことでいかに切除可能にするかを目指している。食道癌ではガイドラインに基づき、標準的な手術治療を行うことにより、少ない合併症が特徴。再建の工夫により縫合不全はほとんど認められない。近年では、胸腔鏡下手術の導入により低侵襲治療を試みている。進行癌には放射線と抗癌剤を併用することにより、腫瘍の縮小を図ってから手術を施行し、治療成績の向上を目指している。他臓器に浸潤した症例では、バイパス手術や、ステント挿入なども行っている。咽頭部腫瘍も耳鼻科医師、放射線専門医と共同で治療している。症例数は年々増加している。95~03年までの胃癌切除症例648例についての5年生存率は(吉田教授前任地:広島大学病院)、StageIA:98.9%、IB:90.1%、II:83.3%、IIIA:51.4%、IIIB:35.2%。食道癌での5年生存率はStageI:89.5%、II:72.1%、III:36.9%、IV:11.4%。近年では術後成績の向上が見られている

大腸癌=早期癌では内視鏡による治療の他、積極的に腹腔鏡下大腸切除を行っている。さらに直腸癌では、できる限り人工肛門を作らずに済むように超低位前方切除術を施行して根治性とQOLを考慮している。ストーマ管理専門外来も開設している。さらに進行癌や転移を伴った切除不能癌では、抗癌剤治療を積極的に行い切除率を向上させている

肝胆膵癌=肝細胞癌、転移性肝癌、胆道癌、膵臓癌の手術を行っている。肝癌では出血量をできるだけ少量にとどめる一方、積極的に拡大手術も行っている。膵臓癌では、新たな再建術式を考案し、縫合不全などの合併症の低下を図り、安全に手術治療を行っている。切除不能の転移性肝癌では凍結凝固療法を試みることで、腫瘍の消失を目指している

化学療法=胃癌においては標準的化学療法に加えて、新たにTS-1+タキソテール治療を開発し、他施設と共に臨床試験を展開しており、韓国との共同研究に発展している。さらに食道癌でも抗癌剤+放射線化学療法など新たに先進的治療を開発し(タキソテール+5FU+放射線)、個別化治療などの癌治療の進歩に貢献している。大腸癌ではFOLFOX、FOLFIRI、アバスチン治療に加え、新薬の開発治験に携わっている。

医療設備

PET、ヘリカルCT、MRI、DSA、超音波、腹腔鏡下手術装置、内視鏡、超音波内視鏡、内視鏡治療設備など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

消化器外科(下部消化管グループ)

分野

肛門科

特色

当院は04年に新病院となり、電子カルテが導入され、ペーパーレスとなっている。がん拠点病院であり、消化器外科医、消化器内科医、放射線科医、病理医がチームとなり、治療方針を決定している。従って癌治療に全力を傾け、結腸癌、直腸癌の外科治療を含め、抗癌剤治療、放射線治療(放射線治療部と共同)を集学的に行い、癌治療成績向上を目標に掲げている。下部消化管部門としては①永久的人工肛門をできるだけ避ける。自然肛門を温存し、経肛門的に腸管吻合を行う。②積極的に腹腔鏡下大腸切除術を行い、できるだけ低侵襲手術を施行している。③進行再発大腸癌症例に対しては積極的にFOLFOX、FOLFIRIあるいはXELOXという抗癌剤治療を導入し、最近では新規分子標的薬であるアバスチンやアービタックス、あるいはベクティベックスも使用し、抗癌剤治療を行っている。切除不能例に対しても奏効した後R0根治術を行うAdjuvant Surgeryを、特に肝転移に対し積極的に行い、生存率改善や治癒を目指している。

症例数

09年大腸癌手術症例は154例であり、年々手術症例は増加している。09年の直腸癌手術例は62例であり、このうち腹会陰式直腸切断術(永久的人工肛門)は8例であった。この結果より多くの症例は永久的人工肛門を造設せず、吻合を行ったことがわかる。今までに腹腔鏡下大腸切除術症例は220例を超える。抗癌剤治療に関してはアバスチンを含むFOLFOX、FOLFIRI治療例は230例を超え、このうち腫瘍切除可能となり根治術を施行した症例は約30例であった。上記分子標的薬使用経験に関しても130例を超えた。多くは肝転移巣であり、肝切除術も積極的に行っている。また下部進行直腸癌に対し術前放射線化学療法を行い、局所再発率減少や人工肛門回避に努めている。当院は大腸癌治療症例が多くを占めるが、潰瘍性大腸炎やクローン病など炎症性腸疾患手術や痔核、痔瘻および直腸脱などの外科手術も行っている。最近では抗癌剤治療に関する臨床試験(多施設共同研究)にも多数参加している。

医療設備

MRI、CT、PET-CTなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

呼吸器内科

分野

呼吸器内科

特色

当院は岐阜県唯一の大学病院であり、岐阜県がん診療拠点中核病院に指定されている基幹病院である。呼吸器内科は主に肺癌、COPD、気管支喘息、呼吸器感染症、間質性肺炎、サルコイドーシス、睡眠時無呼吸症候群をはじめ、多彩な疾患に対応できるよう最先端の診療を行っている。

症例数

肺癌=年間の診療実績では肺癌の新規外来患者数は241人であり、抗癌剤治療は入院614件、外来151件、放射線治療は入院264件、外来682件であった。気管支鏡検査は年間約400件施行し、肺癌末梢病変の診断のためにCアーム型透視装置やIVR-CT透視を併用した検査を施行し、微小な肺腫瘍末梢病変に対しても積極的にアプローチを行っている。抗癌剤治療はクリニカルパスを作成し、最もエビデンス(有効性の証拠)の高い治療を行っている

COPD、気管支喘息=新たな有効性の高いと思われる治療法の開発を目指して診療している

★呼吸器感染症、間質性肺炎、サルコイドーシス、睡眠時無呼吸症候群、感染症に対しては迅速診断キットを用い、早期病原体微生物診断を施行。間質性肺炎、サルコイドーシスには気管支鏡検査を含めた診断、ガイドラインに準じた治療を行っている。睡眠時無呼吸症候群に対してはアプノメータ、ポリソムノグラフィーを用いた適切な診断および陽圧換気療法、マウスピースを用いた治療を行っている。

医療設備

MDCT、MRI、DSA、血管造影室、光学診療部(気管支鏡)、PET-CT、リニアック、レーザー、核医学、ポリソムノグラフ、呼吸機能検査、局所麻酔下胸腔鏡など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

呼吸器外科

分野

呼吸器外科

特色

原発性肺癌、転移性肺癌、肺良性腫瘍、縦隔腫瘍、肺嚢胞性疾患、肺感染症などの呼吸器全般の手術を行っている。低侵襲手術を目指し、内視鏡併用手術を積極的に行っている。当院の呼吸器内科とのカンファレンスを開き、専門的な立場から議論し、患者さんにとって最適な治療方針を決定している。また当科に併存する心臓血管外科、消化器外科グループとも合同でカンファレンスを行い、消化器癌や心臓疾患を持つ呼吸器疾患患者に対しても、安全に手術可能である。

症例数

ここ数年は手術症例が増加傾向で、09年の手術症例数は160例を超えた。胸腔鏡手術を積極的に行い、近年はハイビジョン内視鏡を導入し、より安全で精度の高い手術が可能となっている。09年の手術症例は原発性肺癌67例、転移性肺癌24例、肺良性腫瘍3例、縦隔腫瘍・肺嚢胞性疾患33例、縦隔疾患11例

★原発性肺癌症例は過去3年で169症例であった。原発性肺癌はI〜II期に対しては外科切除を原則とし、III期以上に対しては術前化学療法を施行している。I期の5年生存率は84%である。また隣接臓器合併切除も安全に手術ができる。転移性肺癌は、過去3年間で62例に他科との連携下で手術を行っている

★縦隔腫瘍は胸腺腫が09年は7例であり、浸潤性胸腺腫では化学療法後に手術を施行している

★重症筋無力症に対する拡大胸腺摘除術に対しては、胸骨吊り上げ式の内視鏡手術を行っており、若年女性からも好評を得ている

★嚢胞性肺疾患は、過去3年間で71例に対し原則的に胸腔鏡下に手術を施行している。巨大肺嚢胞に対しては、ティッシュリンクという電気凝固装置を用いて手術を施行している

★肺感染症は、肺アスペルギローマに対する胸腔鏡下肺葉切除術、膿胸症例に対する胸腔鏡を併用した掻爬術などを行っている。

医療設備

CT、MRI、PET、各種シンチグラフィー、放射線治療、気管支鏡、縦隔鏡、胸腔鏡。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

第1外科(心臓血管外科)

分野

心臓血管外科

特色

心臓血管疾患全般(冠動脈疾患、弁膜症疾患、大動脈疾患、末梢動脈疾患)の手術治療にあたり、心拍動下冠動脈バイパス術(内視鏡下橈骨動脈採取を併用)、僧帽弁形成術、弓部大動脈置換術(独自の弓部再建法)、腹部大動脈瘤手術および胸部・腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術を得意とする。

症例数

05~09年の5年間における心・胸部大血管手術症例の年間平均手術例は86例、腹部大動脈瘤・閉塞性動脈硬化症の年間平均手術症例は94例であった。<心・胸部大血管手術症例>

★単独冠動脈バイパス術に対しては両側内胸動脈、橈骨動脈を用いたオフポンプ(人工心肺を用いない心拍動下冠動脈バイパス術)を標準術式とし、重症例にはIABP(大動脈内バルーンパンピング)補助下にてオフポンプ手術を行っている

★僧帽弁閉鎖不全症に対しては弁形成術を第一選択としている

★解離性大動脈、真性胸部大動脈に対する弓部分枝再建法として当科独自の人工血管を用いた弓部再建法にて循環停止選択的脳灌流法で弓部置換を行っている。また10年より胸部大動脈瘤に対しステントグラフト内挿術を開始し良好な成績を収めている。<末梢血管症例>

★腹部大動脈症例に対しては従来の開腹による人工血管置換術と09年よりステントグラフト内挿術を導入した。ステントグラフト内挿術の症例数は施行開始1年間で約50症例であった

★閉塞性動脈硬化症に対する治療は、当院循環器内科と連携し症例により手術のみでなく、ステント治療を併用したハイブリッド治療を行っている

★高次救命救急センターとの連携で、虚血性心疾患、破裂性・解離性動脈瘤疾患患者も積極的に受け入れている。

医療設備

MRI、CT、PCPS(経皮的人工心肺補助装置)、IABP、CHDF、高気圧酸素治療器など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

腎移植外科・泌尿器科

分野

腎移植

特色

県内唯一の腎移植施設として献腎移植希望患者の登録業務も行っている。82年に腎移植を開始してから、09年末までに203例の腎移植を施行した。00年4月より現体制で治療を行っており、脾摘を行わないABO血液型不適合移植、抗ドナー抗体陽性患者の移植など先進的治療法にも取り組んでいる。当科では、拒絶反応や薬剤毒性などによる腎機能悪化の徴候を早期に診断し治療するために、腎移植後に定期腎生検を行っている。

症例数

00年4月~09年末までに134例(生体腎移植115例、献腎移植19例)の腎移植手術を施行しており、年間約20例前後の移植症例がある。00年以降の症例における治療成績は、患者生存率が5年で99.1%、移植腎生着率は1年98.3%、5年95.7%と良好である。免疫抑制剤はタクロリムス(もしくはシクロスポリン)、ミコフェノール酸モフェチル、ステロイドにバジリキシマブを加えた4剤を基本としている。06年9月からはABO血液型不適合症例に対して脾摘を行わず、抗CD20抗体であるリツキシマブを投与する免疫抑制療法を行い、現在までに20例を行い全例生着している。

医療設備

マルチスライスCT、MRI、シンチグラム、PET、DSA、ドプラエコー、フローサイトメトリー検査機器(組織適合性検査・抗ドナー抗体検査に使用)など、大学病院として必要な医療設備を備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

産科婦人科

分野

産婦人科

特色

医育機関附属という特色を生かし、産科婦人科すべての疾患に対応している。病診および病病連携を大切にしており、紹介率は6割を超えている。周産期領域では、近隣の高次医療機関と得意分野(新生児ケアあるいは胎児異常)の棲み分けを行っており、当院では母体救命救急や合併症妊婦を積極的に受け入れている。特に、子宮動脈塞栓術による産後出血の保存的療法では良好な成績を得ている。婦人科腫瘍に対しては、悪性・良性腫瘍を問わず、専門医が十分な時間をかけ個々の症例の相談に乗り、個々のニーズに配慮しながら最適の治療方法を取り入れている。医育機関であるため、名人芸的な術式を避け、誰でも安全に行える術式を取り入れている。また、不妊・内分泌疾患では、一般的な生殖補助医療はもとより、ホルモン不応症では同意の上で遺伝子分析を行っている。いずれの領域でも、高度先進医療が必要な希有疾患を積極的に受け入れている。女性外来も週1回設けており、他の曜日も女性医師が外来で対応が可能である。医学の発展に寄与することを目的として、希有な症例のみならず、日常的な疾患でも新たな切り口で症例を蓄積・解析し、英文誌への投稿を通して世界的な視野で疾患を再考する姿勢を養うようにしている。

症例数

★婦人科悪性腫瘍は9割以上が紹介症例。子宮頸癌に対しては、コルポスコープ、細胞診・組織検査および画像検査をもとに正確な診断を行い、各進行期に応じた治療を行っている。0~II期に対しては、円錐切除や広汎子宮全摘術などを選択し、III期以上の癌に対しては放射線療法・化学療法を行っている。また妊孕性温存を希望するI b1期までの症例に対しては、厳密な適応基準を確認した上で、子宮体部を温存する広汎子宮頸部摘出術も10年より施行を開始している。子宮体癌は近年増加傾向にある。若年者の子宮温存希望のある症例では、症例を選択した上で、ホルモン治療を行っている。卵巣癌には、手術療法や術後化学療法を施行している。その他、卵管癌、腹膜癌(原発不明癌)、腟癌、外陰癌など治療を行った疾患は多岐にわたっている

★婦人科良性腫瘍でも紹介症例がほとんどであった。巨大子宮筋腫に対しては、核出術、子宮動脈塞栓術あるいは腹式(腟式)子宮全摘術を個々の症例に応じて選択した。巨大卵巣腫瘍でも、可能な限り腫瘍核出あるいは片側卵巣の残存を試み、妊孕性温存手術を心がけている

★腹腔鏡手術の適応を認めるものに関しては、腹腔鏡下の卵巣腫瘍核出術、子宮筋腫核出術を施行している

★不妊・内分泌疾患では、紹介による難治不妊症例が多い。適応症例では積極的に顕微授精を含め体外受精・胚移植を行っており、妊娠率は30~40%前後である。その他ホルモン受容体異常が疑われる症例、染色体異常、ミュラー管分化異常など多くの症例が紹介されてきた。同意を得て行う遺伝子分析を含め、すべての症例で病因解明を行った。加療が可能な場合には加療した。腟欠損例に対しては造腟術を施した

周産期=分娩総数は年間約200件、ハイリスク妊娠症例が大半であり、帝王切開率40%を超えている。その内訳は内科疾患合併症妊娠、婦人科疾患合併妊娠、前置胎盤や子宮内胎児発育不全などがある。産後出血の救急搬送は年間約30件。造影CTにて活動性血管外出血を認めたものには塞栓術を施行している。産後出血においては、過去3年間で子宮摘出が必要になった症例は0件である。また頸管妊娠、癒着胎盤や既往帝王切開痕妊娠などの異所性妊娠に対する子宮温存療法(化学療法あるいは子宮動脈塞栓術)にも積極的に取り組んでいる。

医療設備

パワードプラ超音波、3D超音波、CT、MRI、PET、子宮鏡、ヤグレーザー、炭酸ガスレーザー、リニアック、RALS、顕微授精関連設備など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

小児科

分野

小児医療

特色

小児の総合診療はもちろん、小児の多彩な疾患に対して高度の医療を維持するために上記の専門分野を設けて診療している。大学としての高度先進医療による3次医療(高次救命を含む)はもちろんのこと、関連病院との連携や集約化においても、地域医療に大いに貢献している。本院小児科の年間外来延べ患者数は約20,000人。病棟においても、年間入院患者数は約1,000人となっている。診療業務と研究を両立させ、英文論文を数多く発表している。12年には、NICUも稼働予定である。

症例数

いくつかの分野で次のような、日本あるいは世界的なレベルの研究と高度な先進医療を行っている

アレルギーのテーラーメイド治療=アレルギー反応の病態の詳細が相当明らかになり、抗原(アレルゲン)の生体への侵入から症状発現に至る病態は免疫学的ならびに分子遺伝学的に解明されてきた。そこで、アレルギーの遺伝子診断キットなどを開発して、個人個人のアレルギー疾患のバックグラウンドを迅速かつ簡便に明らかにすることで、個々に応じた治療法を選択することができる。具体的には薬剤のテーラーメイド治療、アトピー性皮膚炎に対するクリーンルームの活用、食物抗原特異的リンパ球幼若化反応の臨床応用、タンパク立体構造生物学による低分子創薬開発、食物アレルギーの画期的な免疫寛容現象の応用などである

免疫基礎研究に基づく食物アレルギー対策食品の画期的創成=食物アレルギー患者を的確に診断し、抗原エピトープを明らかにする。さらに、今までは除去食療法しかなかった食物アレルギーに対して、タンパク立体構造生物学を導入し、あらたに抗原エピトープを修飾し、積極的に免疫寛容を誘導させ「食べて治す」画期的アレルギー対策食品の開発を行い、食物アレルギーを予防治療する

先天性免疫不全症候群の遺伝子診断=Ataxia-telangiectasiaおよびBloom症候群、選択的免疫グロブリン欠乏症などをはじめ先天性免疫不全症候群の疑いのある児について、その臨床像、検査所見から疑われる原因遺伝子について遺伝子解析を行い、診断をし、治療管理している

先天性代謝異常症の診断と治療=先天代謝異常症全般の診断、治療管理を行っている。そのうち、アミノ酸代謝異常症、有機酸、脂肪酸代謝異常症、ペルオキシソーム病では、特徴的尿中、血中の代謝産物から診断することが可能なものがあり、ガスクロマトグラフィ質量分析などの機器分析により、代謝産物による疾患スクリーニングを行っている。代謝異常症のうち、先天性ケトン体代謝異常症やペルオキシソーム病では原因酵素の活性測定や遺伝子診断などの確定診断を行っており、国内唯一の診断センターとして機能している

タンパク補充療法=無ガンマグロブリン血症に対してガンマグロブリン定期補充療法、先天性代謝異常症に対して定期的酵素補充療法を行い、成果をあげている

同種骨髄移植=白血病、悪性リンパ腫、再生不良性貧血、先天性代謝異常症、先天性免疫不全症などの疾患に無菌室管理下で同種骨髄移植を行い、極めて良好な成果を収めている

構造生物学の導入の基礎作り=アレルギー疾患や遺伝子病にタンパク構造生物学を先駆的に導入し、臨床に応用する基礎作りを行っている。

医療設備

無菌室(1床)、簡易クリーンベッド(5床、喘息発作やアトピー性皮膚炎にも使用)などを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

眼科

分野

眼科

特色

緑内障診療と研究を中心に、網膜硝子体、内眼炎、角膜疾患等の治療を行う。

症例数

09年の年間の初診患者数は約1,284人であった。予定手術は水曜日に行い、緊急を要する疾患は時間外の手術で対応している

緑内障=山本教授を中心に治療を行っており、特に正常眼圧緑内障の診断および治療は評価が高く、日本全国から紹介患者が来院し、術式はマイトマイシンC併用線維柱帯切除術を中心に、線維柱帯切開術等の緑内障手術を行う

角膜=川瀬准教授が角膜疾患の診断および治療を行う。血清点眼を使用した内科的な治療から角膜移植まで様々な症例に対応している

内眼炎・眼感染症=望月准教授が角結膜から眼窩まで様々な病態の患者の診断ならびに治療を行っている

網膜硝子体=末森講師を中心に裂孔原性網膜剥離、増殖性硝子体網膜症、黄斑円孔等を中心に網膜硝子体手術を行う。

医療設備

HRT、FDT、ハンフリー視野計、超音波生体顕微鏡、光干渉断層計(OCT)、角膜内皮測定装置、前眼部撮影装置、カラー・蛍光・ICG眼底カメラ、マルチカラーレーザー、ヤグレーザー、毛様体光凝固装置、白内障手術装置(レガシー)、硝子体手術装置(アキュラス)、ツアイス手術用顕微鏡など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

耳鼻咽喉科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

特色

耳鼻咽喉科・頭頸部外科全般の診療を行っているが、特にめまいの精査ならびに治療に重点をおいている。頭頸部癌治療においては放射線科・外科・脳神経外科との協力による集学的治療を行い、良好な制御とQOL(生活の質)の維持を図ることに努めている。形成外科診療も行っている。

症例数

年間の手術件数約450件で、鼓室形成術、アブミ骨手術45件、鼓膜形成術18件、人工内耳埋め込み術3件、内視鏡下副鼻腔手術65件、頭頸部悪性腫瘍手術85件、頭頸部良性腫瘍(耳下腺・顎下腺・甲状腺など)50件、喉頭良性疾患15件、口蓋扁桃摘出術50件、形成外科手術40件(小耳症・眼瞼下垂など)など。鼓室形成術では日本耳科学会の成績判定基準ではIII型で78%、IV型で60%の成功率。メニエール病に対しては薬物療法に加え、難治例に対してはメニエット治療(中耳加圧療法)、鼓室内ゲンタマイシン注入などを行っている。良性発作性頭位めまい症に対しては浮遊耳石置換法を行っている。副鼻腔炎手術における手術アプローチ困難例にはナビゲーションを併用して実施。緊急手術にもナビゲーション併用は対応可能。アレルギー性鼻炎に対して外来レーザー治療を、睡眠時無呼吸症候群に対しては簡易モニター、PSG検査を実施している。喉頭癌や中・下咽頭癌の治療では音声機能の温存を可能な限り図るため放射線と化学療法を行い、この療法で根治が困難な例に対して手術治療を行っている。手術も可能な限り温存治療を行っている。

医療設備

MRI、CT、FDG-PET、リニアック、定位放射線照射装置、RI、超音波、ABR、OAE、聴力検査(純音・語音・幼児)、重心動揺検査装置、ENG、視刺激検査装置、電子スコープなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

歯科口腔外科

分野

歯科口腔外科

特色

顎・顔面・口腔に関わる疾患に対し診断と治療を行っている。口腔癌では、本地域におけるがん診療拠点病院としての機能を活用し、放射線・化学療法(動注化学療法を含む)の併用による組織温存、欠損部への組織再建(顕微鏡下の血管吻合による遊離組織移植等)等による機能再建を行っている。また、先進医療(インプラント義歯)を取得しており、これらを組み合わせた質の高い機能回復も行っている。その他、顎変形症の施設基準(矯正治療・外科治療の両者)も取得しており、保険での加療が可能な施設となっている。顎嚢胞・良性腫瘍(エナメル上皮腫等)では、顎骨の温存を主体とする治療を行い、口腔・顔面の機能と形態の保全を図っている。口腔乾燥症・舌痛症では専門外来を開設し治療にあたっている。これらの診療活動により地域における口腔医療の3次機関と責務を果たすとともに、病院の高次機能を生かし岐阜市および岐阜県内の歯科医療機関と連携して、口腔医療を安全かつ安心に提供している。

症例数

年間の初診患者数1,800~2,000人(紹介率45~55%)、外来小手術数450~500例、入院手術数250~300例で推移

口腔癌=01年から05年に当科が治療した口腔癌(扁平上皮癌1次症例)138例を対象とする臨床的検討では、原発部位は各々舌59、下顎歯肉32、頬粘膜17、口腔底15、上顎歯肉14、硬口蓋1例。また、TNM分類による進行度では、I期33例、II期45例、III期23例、IV期37例。手術単独67例、放射線併用16例、化学療法併用13例、放射線・化学療法併用42例に施行し、5年累積生存率は、TNM分類による進行度I+II期99%、III+IV期71%を得ている(即ち、進行度I~IIの早期口腔癌では、ほぼ全例治癒可能であると考えられる)。また、口腔機能再建ではDP皮弁1例、大胸筋皮弁12例、前腕皮弁11例、大腿皮弁11例、腹直筋皮弁5例、腓骨・腓骨皮弁1例を初回再建に使用し、全例経口で食事を摂取でき、会話も可能な状態を得ている。課題は、進行度IV期の生存率65%をいかに向上させるかである。このため超選択的動注化学療法(放射線療法との併用)を導入し、治療成績の改善を図っている。大学病院の責務として口腔粘膜の遺伝子変異等の分子生物学的解析を行い、口腔癌細胞の性状に併せたテーラーメイド治療の開発にも力を入れ成果を得てきている

先進医療(インプラント義歯)=埋入インプラント数として年間100~150本で推移し、先進医療の実施医療施設に認定された07年以降、急速な増加となってきている。先進医療の適応例では、インプラント埋入に関わる費用以外の費用(検査・投薬・入院料等)が保険診療で行うことが可能であるため、骨移植などの顎堤形成を必要とする例や侵襲の大きいインプラント埋入等を安全に施行する例を中心に、岐阜市・岐阜県内の医療機関と連携して実施している。また、デンタルCTおよび画像解析システムを外来に設置し、撮影直後の画像診断など詳細な解析を迅速に行い、安全かつ予知性の高い施術が可能となっている

顎変形症=当科では顎変形症の施設基準(矯正治療・外科治療の両者)を取得しており、矯正治療診療所との病診連携のみならず、施設内で治療を完結することが可能な施設となっており、一貫した治療(術前・手術・術後)が可能となっている

口腔乾燥症・舌痛症=高齢化時代を反映して、口腔乾燥症・舌痛症各々、年間約100人の初診症例があり、薬物療法を主体に専門外来を開設し、口腔乾燥症では、内科との対診を行いシェーグレン症候群の診断・加療にあたっている。舌痛症では、特にカプサイシン受容体と舌痛症との関連性に着目し、カプサイシン受容体作動薬による治療を行い、奏効率約80%を得てきている。

医療設備

PET、CT、MRI、デンタルCT、リニアック、顎関節鏡システム、各種インプラントシステム、顎運動機能解析装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

糖尿病代謝内科

分野

糖尿病内分泌内科

特色

糖尿病と生活習慣病の診療は総合的に行っており、東海地方のトップレベルを誇る。糖尿病・内分泌代謝等の専門医・指導医の資格保有率は高く、所属する全医師が認定内科医であり、日本糖尿病協会認定の療養指導医でもある。医療連携を推進しており、県内120人の登録医(全国第2位)を指導している。画像診断、生化学・生理学検査、体質診断を取り入れた総合的な動脈硬化外来は東海地方ではユニークな外来であり、循環器内科・外科との連携は緊密である。また、世界で最多の糖尿病遺伝子を発見している研究実績も特筆に値し、家族性の若年糖尿病や肥満の遺伝子診断を全国の病院から依頼を受けて実施している。診断後に、遺伝カウンセリングの認定専門医によるフォローアップも可能である。内分泌領域は、伝統的に下垂体・副腎疾患と甲状腺疾患に強みがある。特に、副腎に関する高血圧内分泌の実績は豊富で、当院の副腎腫瘍の内視鏡的手術も経験豊富で診療レベルは高い。

症例数

通院患者数は約1,300人。インスリン治療者は49.2%(1型糖尿病は4.7%)

★食事療法単独や経口剤治療による軽症例の場合や、近隣の診療所からの紹介の場合は、血糖が改善して治療方針が決定されるとホームドクターのもとで管理される

★糖尿病の主たる治療目的は合併症の予防であり、特に、血管合併症の早期発見と進行予防は重要であるので、眼科、泌尿器科、循環器内科、血管外科、脳神経外科との連携は良好である

★入院病床24床。教育、合併症の精査、治療には、病状に応じての3~14日の入院やクリニカルパス入院(予め、入退院日、入院中の予定がプログラムされた入院)を実践しており、医師、看護師、栄養士により効率的な治療と指導を行っている。特に、薬剤師は病棟専属スタッフがおり、インスリンの指導や糖尿病経口薬の服薬指導を行っており、様々な患者相談を受け持っている。治療ではインスリン強化療法に力を入れており、良好な血糖コントロールが得られた段階で、実生活に即した薬剤治療を選択して退院となる

★栄養指導では、専門の管理栄養士が揃っており、病棟には専属の栄養士がいる。糖尿病の指導件数は約2,000件であり、全国の上位に位置する(06年は全国第5位)。医師も3人が日本病態栄養学会の認定NSTコーディネーターの資格を有する。コメディカルも多くが認定看護師・療養指導士(CDE)の専門資格を有しており、質の高いチーム医療が行われている

★糖尿病教室は、毎月、外来(公開)と病棟で複数回が開催されており、医師やコメディカルが病気や療養指導の話をする。日本糖尿病協会の岐阜県支部事務局は当診療科に置かれている。患者友の会「つかさ会」(会員数400人)は歴史が古く(80年発足)、日本糖尿病協会(健康情報誌「さかえ」を発行)の岐阜県支部として中心的存在であり、セミナーやウオークラリーなど様々な催しを通して糖尿病の啓発を進めている

★内分泌疾患は、下垂体・副腎を中心とした疾患や甲状腺に関する専門性が高い。特に、高血圧内分泌の診断と治療は教室の立ち上がりからの専門診療テーマであり、学術的に貴重な症例の経験が豊富である。

医療設備

本院は特定機能病院であり、また厚労省指定の4項目すべての拠点病院に認定されており、あらゆる最先端の医療設備を備えている。現病院は6年前(04年)に現在地に全面移転したために医療施設や機器設備自体は全国的にみても最新のものである。特に新病院は全国に先駆けて総電子カルテ化(ペーパーレス、フイルムレス)されたので、医療情報の伝達は迅速であり、すべての診療科、検査部、栄養指導部、受付事務との直接連携がスムーズに稼働している。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

血液内科

分野

血液内科

特色

常勤医のうち5人が日本血液学会血液専門医で、うち4人は日本血液学会血液指導医を兼ねる。また、常勤医5人が日本臨床腫瘍学会専門医も取得している。日本血液学会認定施設である。貧血、血友病などを含めた血液疾患全般を担当するが、入院は、悪性リンパ腫、急性白血病、多発性骨髄腫、再生不良性貧血および造血幹細胞移植術を施行する患者が中心となる。強力な化学療法や移植を必要とする若年者のみならず、高齢者造血器悪性腫瘍患者の治療にも重点を置いている。また、市内の血液疾患を担当する関連施設と密接な連携体制を保ち、外来化学療法も積極的に取り入れ、患者・家族のQuality of Life(QOL:生活の質)の向上を目指している。その他、HIV/AIDSも都道府県中核拠点病院として積極的に診療している。

症例数

白血病、悪性リンパ腫などを含む造血器疾患は年間400例以上で、入院は250例ほどである。移植は同種骨髄移植、自己・同種末梢血幹細胞移植、臍帯血移植を随時行っている。いずれの疾患も原則として標準的治療を遵守しているが、症例によっては層別化治療を行っている。例えば、標準的強力化学療法の遂行が困難と思われる全身状態不良の高齢者急性白血病には、容量を軽減した化学療法とその後の全身状態改善度に応じた層別化治療戦略を行っている。副作用を極力軽減した治療により寛解導入し、全身状態が改善したら若年者同様に治療を行い、長期生存を得ようとするものであり、良好な成績を収めている。造血器疾患治療では、低栄養状態が持続したり、免疫力の低下に伴い易感染状態になるが、本院では栄養サポートチーム・感染対策チームの介入により、治療成績の向上が得られている。

医療設備

無菌室、末梢血幹細胞採取や細胞処理施設、PET-CT。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

免疫・内分泌内科

分野

リウマチ・膠原病内科

特色

04年の岐阜大学病院移転を機に、岐阜大学第3内科を糖尿病代謝内科と免疫・内分泌内科に分類。リウマチ・膠原病グループでは、不明熱・関節痛などの症状に対し早期関節リウマチ、膠原病の診断を行う。関節リウマチに対する生物学的製剤の使用、膠原病に対する治療を行っている。

症例数

リウマチ・膠原病の月間外来患者数は約150人、年間入院患者数は約80人。外来では関節リウマチ、各種膠原病(全身性エリテマトーデス・強皮症・多発性筋炎・混合性結合組織病・血管炎症候群・シェーグレン症候群など)、ステロイド糖尿病、副腎・下垂体・甲状腺などの内分泌疾患の診断治療を行っている

★関節リウマチについては、できるだけ早期の診断と抗リウマチ薬・生物学的製剤などの治療が必要なことはいうまでもないが、副作用や感染症の発症予防には十分注意を払っている。また、関節痛をきたす疾患は多岐にわたるので、初診時には十分な問診・診察が大切と考えている

★膠原病については、ステロイドなど副作用を伴う治療が中心なだけに、診断には十分考慮している。また、免疫抑制剤(シクロスポリン・ミゾリビンなど)の1日1回投与法の確立、難治性病態に対し入院にてステロイドパルス療法、シクロホスファミドパルス療法、血漿交換療法などを行う

★内分泌疾患については負荷検査、CT・MRI、アイソトープ検査、甲状腺エコー・針生検などで病態や部位診断を行う。リウマチ・膠原病治療で見過ごされることが多いステロイド糖尿病に対し、積極的に栄養指導やインスリン治療の導入も行っている。

医療設備

X線、超音波、内視鏡、骨密度、CT、MRI、アイソトープ、PET-CT、透析、ICU。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

整形外科・リウマチ専門外来

分野

リウマチ・膠原病内科

特色

日本整形外科学会、日本リウマチ学会認定施設。関節リウマチは全身の炎症性疾患であるが、骨・関節障害が最も重要であると考え、患者の立場から治療方針を個別に考慮している。

症例数

外来患者数は延べ350人で、多くは関節リウマチ。関節リウマチは、適切な治療が早期に行われないと骨・関節障害が進行し、関節の可動域障害が出現して将来寝たきりの状態になることも少なくない

★近年、関節リウマチに対して早期診断、早期治療の重要性が示されており、抗リウマチ薬や生物学的製剤を用いた治療を積極的に取り入れている。抗リウマチ薬に抵抗性の症例に対しては、インフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブ、トシリスマブなどの生物学的製剤を病状に合わせて使用し、Quality of Life(QOL:生活の質)の向上と骨・関節障害の抑制を重点に取り組んで効果をあげている。関節リウマチの早期症例では寛解(病気が治った)状態となった症例も存在する

★関節リウマチの炎症が落ち着いても手術が必要な場合もあり、首や腰などの脊椎病変の治療は脊椎グループ(清水克時教授ら)、股関節、膝関節の人工関節手術などの関節手術は関節グループ(伊藤芳毅医師ら)、手指や手関節の変形や腱断裂などの手の機能に関する手術は手の外科グループ(大野義幸医師ら)との協力で集学的な治療を行っている

★臨床研究、基礎研究としては分子・構造学講座病態情報解析医学と共同で、生物学的製剤とサイトカイン、Tリンパ球の変動から薬剤効果判定への応用や、抗リウマチ薬の作用機序を、蛋白質量解析技術を応用して検討中である

★病診連携として当院には岐阜県各地からの紹介患者が多い。また、佐藤医師が08年3月まで在籍した西美濃厚生病院(養老郡養老町押越986 TEL 0584-32-1161)は大垣市を中心とした西濃地方の総合病院で、周辺開業医との良好な病診連携が構築されている。現在は非常勤医師として毎週水曜日の外来診療等を行っている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

神経内科

分野

神経内科

特色

神経内科は脳や脊髄、神経、筋肉の病気を診る内科で、頭痛、めまい、しびれ、うまく力がはいらない、歩きにくい、ふらつく、つっぱる、ふるえる、むせる、しゃべりにくい、ものが二重にみえる、もの忘れなどの日常的な問題から比較的まれな神経難病まで、広く神経内科領域の疾患の診断・治療を行っている。また、けいれん発作、脳炎・脳症、脳卒中、意識障害などの神経救急から慢性期の治療や生活指導・ケアまで、院内の救命救急センターおよび周辺診療施設との連携を取りながら対応している。高齢社会においては運動機能や認知機能を障害するパーキンソン病、脳血管障害、認知症に対するニーズが増えている。難病拠点病院であり、地域の神経難病の診療・療養システムの整備に取り組むと同時に、個々の患者さんの生活地域での医療・福祉施設との連携をサポートしている。

症例数

当科の外来患者数は1日平均30人、年間入院患者数は約200人で、脳炎・脳症、免疫性神経疾患(ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、多発性硬化症など)、変性疾患(筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、パーキンソン病関連疾患など)、認知症、内科疾患や整形外科に伴う神経障害等の診療を行っている。また、各内科、各診療科と関連をもち、外科的治療が必要な場合には脳神経外科や整形外科に、気分や心の障害の場合には精神科を紹介している。さらに、社会資源の活用(介護保険、身体障害者手帳、特定疾患:難病の申請に関わる診断など)、生活環境の整備を含めて総合的に考えて支援している。

医療設備

脳神経画像検査(CT、MRI、MRA、SPECT、PET)、筋電図、誘発電位、末梢神経伝導速度、磁気刺激誘発電位、脳血管撮影、頸動脈・心・経食道エコー、呼吸機能測定など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

脳神経外科

分野

脳神経外科

特色

高次救命センターを有し救急患者を多数受け入れるとともに、大学病院として脳神経外科全般にわたり外科手術、血管内手術、放射線治療などを用いて総合的な診療を行っている。主な対象疾患および治療は①クモ膜下出血・脳動脈瘤に対する開頭術やコイル塞栓術、②脳出血に対する開頭術や内視鏡的血腫除去術、③脳動静脈奇形や硬膜動静脈瘻に対する開頭術や塞栓術、④超急性期脳梗塞に対するt-PA静注療法と動脈内局所栓溶療法、⑤頸部内頸動脈狭窄に対する内膜剥離術とステント留置術、⑥脳主幹動脈閉塞症・モヤモヤ病に対するバイパス術、⑦脳腫瘍に対する開頭摘出術、定位的放射線治療と化学療法、⑧顔面けいれん、三叉神経痛に対する神経血管減荷術やパーキンソン病、不随意運動に対する脳深部刺激療法、てんかん手術などの機能的脳神経外科手術、⑨脊髄疾患、⑩神経内視鏡手術の外科的治療や重症頭部外傷に対する低体温療法などである。

症例数

09年の入院患者数は約800例、総手術件数は500件であった。直達手術は350件で、主な手術は脳動脈瘤クリッピング術46件、頭蓋内外血管吻合術22件、頭蓋内腫瘍摘出術79件、経鼻的下垂体腫瘍摘出術11件、開頭血腫除去術(外傷を含む)26例などである。一方、血管内手術は152件で、動脈瘤塞栓術62件、頸動脈ステント留置術29件、頭蓋内外の血管形成術39件などである。直達手術、血管内手術ともに全体における治療成績は脳神経外科の標準以上を保っている。

医療設備

MRI、3DCT、3DDSA、RI-SPECT、PET、定位脳手術装置、神経内視鏡、ニューロナビゲーター、CUSA(手術用超音波吸引装置)などを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月、2016年1月内容更新)

老年内科

分野

老年科

特色

神経内科(脳や脊髄、神経、筋肉の病気)をベースにした高齢者診療を行っている。頭痛、めまい、しびれ、手足の麻痺、もの忘れなど日常的な問題から、比較的まれな神経難病まで、広く神経内科領域の疾患の診断・治療を行っている。また、けいれん発作、脳炎・脳症、脳卒中、意識障害などの神経救急から慢性期の治療や生活指導・ケアまで、院内の救命救急センターおよび周辺診療施設との連携を取りながら対応している。高齢社会においては運動機能や認知機能を障害するパーキンソン病、脳血管障害、認知症に対するニーズが非常に増えている。難病拠点病院であり、神経難病の診療・療養システムの整備に取り組むと同時に、個々の患者さんの生活地域での医療・福祉施設との連携をサポートしている。

症例数

当科の外来患者数は1日平均30人、年間入院患者数は約200人で、老年内科としては特に認知症の精査に力を入れている。そのほか脳炎・脳症、免疫性神経疾患(ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、多発性硬化症など)、変性疾患(筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、パーキンソン病関連疾患など)、内科疾患や整形外科に伴う神経障害等の診療を行っている。また、各内科、各診療科と関連をもち、外科的治療が必要な場合には脳神経外科や整形外科に、気分や心の障害の場合には精神科を紹介している。さらに社会資源の活用(介護保険、身体障害者手帳、特定疾患:難病の申請に関わる診断など)、生活環境の整備を含めて総合的に考えて、少しでもその人らしく生活ができるように支援している。

医療設備

脳神経画像検査(CT、MRI、MRA、SPECT、PET)、筋電図、誘発電位、末梢神経伝導速度、磁気刺激誘発電位、脳血管撮影、頸動脈・心・経食道エコー、呼吸機能測定など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

放射線科

分野

放射線科

特色

常勤医のうち10人が放射線科専門医であり、このうち日本血管造影・IVR学会認定指導医が1人、日本放射線腫瘍学会認定医が1人、日本核医学会専門医が2人、PET核医学認定医が7人となっている。心臓カテーテル、脳血管造影検査を除くすべての画像診断、IVRと核医学検査は放射線科が検査を担当し、診断まで行っている。他の診療科より依頼される検査の適応や診断結果についての相談にも大きな役割を果たしている。放射線治療部門は、肺癌を中心とした体幹部定位照射が可能であり、前立腺癌に対するヨウ素125小線源治療は、全国的に先駆け04年から行っている。化学療法、緩和医療も積極的に実施し、高精度治療のIMRT(強度変調照射)を08年度から、IGRT(画像誘導放射線治療)を10年度から開始している。入院病室10床、RI病室2床。

症例数

★画像診断部門の年間の検査件数はMRI約10,600件、CT約23,500件、心および脳血管を含めた血管造影およびIVR約1,200件であった。放射線科で担当しているIVRの主なものは、大動脈ステント、手術不可能な肝細胞癌に対する動脈塞栓療法や外傷性動脈出血の動脈塞栓療法が挙げられる。CT、MRIは放射線科で全例読影を行い、単純X線写真を含め、緊急の検査にも24時間体制で対応している。本学大学病院の高次救命治療センターからの依頼による救急疾患の画像診断を多く行っているのも、当放射線科の特徴である。また、24時間対応可能な緊急検査およびIVR治療の体制を整えており、緊急の画像診断のみならず緊急の放射線科的治療、例えば交通事故による合併症の出血などで外科手術困難な場合など、緊急血管造影による塞栓術を行っている。年間の検査件数は、肝腫瘍をはじめとする悪性腫瘍の治療や緊急塞栓術などの胸・腹部IVRおよび四肢血管のIVRは約250件であった

★核医学部門は、正常細胞や癌細胞の代謝活動を利用して診断・治療を行う部門であり、全身の癌診断や臓器の機能検査を行っている。検査としては、主にPET、骨シンチ、脳血流SPECT、腫瘍・炎症シンチが挙げられ、検査件数は、合計約3,300件であった。特に、乳癌におけるリンパの流れを検出できるセンチネルリンパ節シンチグラフィーを02年より行っており、外科手術前の情報に役立てている。また、FDG-PETによる全身癌の診断は07年11月から、ゼバリンによる悪性リンパ腫の治療は09年7月から行っている

★放射線治療部門では、年間約600人の新患者さんを治療しており、岐阜県唯一の日本放射線腫瘍学会の認定施設である。放射線治療専属の放射線技師は常勤で5人おり、品質管理士を擁し放射線での治療を行っている。外部照射はリニアック2台で全例CTシミュレーターでの3次元治療計画に基づく照射を施行しており、高精度照射として定位照射は脳腫瘍中心に年間約60例、肺癌を中心とした体幹部定位照射は月2~3例で照射を行っている。IMRTに関しては08年度から行い、10年度にノバリスTxが導入され、IGRTも対応可能となった。小線源治療は岐阜県で唯一マイクロセレクトロンHDRでのイリジウム装置が設置され、子宮頸部癌中心に年間約20~30人を治療している。また、RI病室も設置され、ヨウ素125での前立腺癌永久刺入が可能で、泌尿器科と合同で年間40人程度治療に当たっている。緩和照射としては、メタストロン(ストロンチウム89)のRI療法を08年より積極的に対応している。

医療設備

一般撮影装置(CR) 6台、X線TV装置 4台、MRI 3台、CT 3台、血管造影装置 3台、IVR-CT、乳房撮影装置、骨塩定量装置、デジタルガンマカメラ 3台、PET-CT装置、リニアック 2台(6、10MV-X線、電子線)、3次元治療計画装置(IMRT、IGRT対応) 3台、定位照射用マイクロマルチリーフ(2.5mm)、治療計画専用マルチスライスCT、高線量率イリジウムアフターローディング装置、小線源治療病室、非密封放射線治療室、一般病室。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 /
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

麻酔科疼痛治療科

分野

ペインクリニック

特色

神経ブロック療法を主体に様々な痛みに対応している。痛みを系統学的に診断し、適切な治療方法を選択する。漢方薬を含めた内服薬治療、点滴治療、レーザー治療も重視しており、幅広いアプローチで痛みを取り除いている。神経ブロックは低侵襲(体への負担が小さいこと)なものは外来で、比較的侵襲の大きなものや硬膜外持続ブロック等の期間が長いものは入院で行っている。近年は安全を重視し、X線透視装置使用でのブロックが増加している。また、ブロックの方法も高周波熱凝固法による症例が飛躍的に伸びており、頸腕痛や腰下肢痛に対し良好な治療結果を得ている。高周波熱凝固ブロック法では約半数が日帰りブロックである。加えて、パルス式高周波療法(高周波電流を42℃以下で間欠的に通電し、疼痛軽減を図る治療法)を行っており、従来の高周波熱凝固法と比べて、知覚低下・筋力低下を来しにくく、多椎体に及ぶ疼痛に対してや筋力低下が問題となる部位(手や足)の加療が可能となる。入院治療においては主治医を中心とした治療に加え、麻酔科疼痛治療科全体でのカンファレンスを行うことによって診療科の意見を統一させ、質の高い医療を目指している。

症例数

09年度の新患者数は252人。1日の外来患者数は40~70人。年間延べ外来患者数8,499人。診療は3~4人体制で行っている。透視下ブロックは週1回の固定日に3~5件あり、必要に応じて臨時で行う。疾患の内訳は帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、変形性脊椎症、頸部痛、肩痛、頭痛、癌による痛みが上位を占める

★治療は硬膜外ブロック、神経根ブロック、三叉神経ブロック、胸部・腰部交感神経節ブロック、椎間板ブロック、脊髄神経後枝内側枝高周波熱凝固ブロック、星状神経節ブロック、腕神経叢ブロック、くも膜下ブロック、内臓神経ブロック等を行っている。特に整形外科脊椎手術後の疼痛再発症例に対して、頸部・腰部の脊髄後枝内側枝神経高周波熱凝固ブロック、硬膜外内視鏡等を行うことによって良好な効果を得ている。皮膚潰瘍や痛みを伴う血行障害患者への交感神経節アルコールブロックや、交感神経節高周波熱凝固術も行っている。また、疼痛疾患に対する星状神経節高周波熱凝固ブロックは当施設において力を入れている治療であり、その効果の安全性・効果の大きさから、今後も症例が増えていくものと思われる。近年の超音波装置の解析度向上に伴い、エコー下神経ブロックも施行しており、特に頸肩部の疼痛に対して安全に腕神経叢ブロックを外来で行うことができる。また、上記の治療で効果が少ない難治性疼痛に対して、必要に応じて硬膜外脊髄刺激電極埋め込み手術も行っている

ブロック不適応=近年抗凝固薬を内服している高齢者が多くなり、その場合はブロックの適応とならないことが多いが、各種内服薬、点滴薬、レーザー治療、イオントフォレーシス治療等で対応している。場合によっては処方先の医療機関との綿密な情報交換にて、一時的に抗凝固薬を中止して長期的に効果がある神経ブロックを選択して行うこともある

★癌性疼痛に対しては、他院や当院他科の依頼にて治療に当たることが多い。各種麻薬や鎮痛補助薬の使用・神経破壊薬を含めた神経ブロック等を駆使し、麻酔科医師が行う緩和医療の特長を生かして集学的な治療にて鎮痛を図っている

★また、痛みは伴わないが眼瞼けいれん・顔面けいれんでのボトックス治療も、当科外来で平均週2~3人の患者を対象に、資格を有した医師が治療を担当している

★さらには、鍼治療や漢方に精通している医師による東洋医学的アプローチも治療手段に加えている。

医療設備

MRI、CT、X線透視装置、高周波熱凝固装置(パルス式を含め2台)、硬膜外内視鏡、エコー、イオントフォレーシス、レーザー治療器、その他。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

高度救命救急センター

分野

救急医療

特色

大都市圏以外では極めてまれな救急医療に対する技術と志を持った豊富なマンパワーを有する高度救命救急センターである。岐阜県の救急医療の最後の砦としての役割を担っており、県内外の1次・2次医療機関はもとより3次医療機関である救命救急センターからも紹介があることが特徴である。治療にあたるスタッフは、4人の救急指導医、10人の救急専門医以外に、院内の各専門領域の医師が専従しており(合計27人)、病院一体型の救命救急センターとして機能している

★診療形態は原則としてセンター専従の医師が初期治療から、手術、ICU管理まで行っている。医師は2交代制であり過重な労働を避けているが、夜勤帯や休日でも常時5人以上のスタッフが対応している。10年度内に岐阜県はドクターヘリを導入し、当院はドクターヘリ基幹病院として、岐阜県全域からの救急患者の受け入れを積極的に行い、広域搬送体制の構築にも取り組んでいる。また、岐阜市消防本部との協定により、ワークステーション方式を取り入れて救急隊員の教育を行っており、病院前救護体制、県内のメディカルコントロール体制の中心的存在ともなっている。ドクターヘリおよびドクターカーとして病院前救急医療活動も積極的に行っている

★災害医療にも積極的に取り組んでおり、DMAT(災害医療支援チーム)としての活動だけでなく、岐阜大学工学部との共同研究により新たな救急災害支援情報システムの構築に取り組んでいる

★教育に関しても、この地方の指導的役割を果たしており、JATEC、JPTEC、ITLSなどの外傷教育コース、AHA(BLS、ACLS)、ICLSなどの心肺停止対応教育コース、ISLSに代表される脳血管障害対応コース、MIMMS(災害医療教育コース)などを、いずれも主催、企画している。また独自に医師会向け災害教育コース、心肺停止対応教育コースも開発実施している。

症例数

収容する患者は原則として生命の危機に陥っている重症救急患者である。救命救急センター来院患者総数は09年度において5,410人であり、うち1,654人が入院している。09年度救急車搬入総数は1,446台/年、岐阜県防災ヘリコプターによる患者搬入件数は43件/年であった

★09年度で重症と判断された患者数は430人であり、疾患別内訳は、約20%が多発外傷を含む重症外傷、約20%が重症急性冠症候群を含む循環器疾患、約20%が脳血管障害、残りの約40%が重症熱傷、急性中毒、ショック、重症敗血症、多臓器不全、病院外心停止等の重症救急疾患であった

★09年度の病院外心停止症例を除く重症患者(392人)の死亡率は約13%であり、特に重症熱傷(12人)、重症敗血症(7人)、特殊感染症(ガス壊疽、壊死性筋膜炎、破傷風等:6人)は死亡率0%であった。

医療設備

専用の初療室(2室、うち1室は手術設備)、集中治療室(院内ICU6床、高度救命救急センター病棟20床)。高気圧酸素療法装置1台(1種)、熱傷用空気流動ベッド1台、人工呼吸器16台、血液浄化治療部門はセンター内にあり、急性血液浄化療法から慢性維持血液透析まで行う。脳波計、聴性誘発電位検査装置、超音波診断装置7台、経皮的人工心肺補助循環装置、大動脈内補助バルーン装置、電子カルテシステム、病院併設屋上ヘリポート、救急ワークステーションなど。
  • セカンドオピニオン受入 /
  • 初診予約 /
  • 主治医指名 /
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

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