出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
すべて
病名
 × 

急性灰白髄炎(ポリオ)
きゅうせいかいはくずいえん(ぽりお)

もしかして... 無菌性髄膜炎

つぶやく いいね! はてなブックマーク

急性灰白髄炎(ポリオ)とは?

どんな病気か

 脊髄の運動神経細胞(前角細胞)が破壊されて左右非対称性の麻痺を残す病気です。現在では世界中の一部の地域を除いてポリオワクチンによる抑制に成功し、まれにワクチンの副作用としてのポリオ様麻痺の報告があるだけです。

原因は何か

 ポリオウイルスによる感染症です。経口感染し、潜伏期間は3~21日(多くは1~2週間)です。

症状の現れ方

 感染者の90%以上が無症状に経過し、数%に発熱、感冒様症状、下痢、無菌性髄膜炎が発症します。症状が現れた人の5人に1人程度、とくに年長児や成人で解熱の前後に麻痺が現れます。麻痺は片側の下肢に多く、筋肉も萎縮してきます。

診断と治療の方法

 ウイルス検査と抗体検査で診断します。

 有効な治療薬はなく、ワクチンによる予防が必要です。現行の生ワクチンは前記のように麻痺を起こすことがあるので、不活化ワクチンが検討されています。

(執筆者:高知大学医学部小児思春期医学教授 脇口 宏)

ポリオに関連する可能性がある薬

医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、ポリオに関連する可能性がある薬を紹介しています。

処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。

・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。

ポリオに関連する可能性がある薬をもっと見る

おすすめの記事

ポリオに関する病院口コミ

もっと見る