黄色腫症
おうしょくしゅしょう
もしかして... 高脂血症 糖尿病 骨髄腫 ランゲルハンス細胞組織球症
黄色腫症とは?
どんな病気か
皮膚にもれ出た脂質を組織球が貪食し、泡沫細胞として組織に存在する状態です。
症状の現れ方
臨床の形態分類として、結節、発疹、扁平型などがあります。
結節性黄色腫症は、黄色から赤褐色で、皮膚から1cm以上盛り上がった結節です。高コレステロール血症に多くみられ、膝、肘、指、足趾に生じます。
発疹型黄色腫症は、1cm以下の盛り上がった丘疹が多発します。高トリグリセリド(中性脂肪)血症に合併しやすいものです。
扁平型黄色腫症は、扁平に盛り上がる黄色腫ですが、盛り上がらずに、黄色調の変化だけのものもあります。
眼瞼黄色腫症は、3分の2は正脂血症に伴うものです。
手掌線条型は、手のひらのしわにそって黄色腫が生じます。高コレステロール血症に多くみられます。腱黄色腫は、腱の肥厚として触れ、アキレス腱、指の伸展腱に好発します。
二次性黄色腫症は長期の高脂血症に合併する発疹型で、四肢関節の背面にできます。
検査と診断
組織検査で泡沫細胞の存在を証明します。高脂血症の検査(血清コレステロール、トリグリセリド、リポ蛋白の定量ならびに電気泳動)で、高脂血症に伴うものかどうかを決めることが重要です。扁平型黄色腫症では、とくに骨髄腫の検索が必要です。
正脂血症のものでは、ランゲルハンス細胞組織球症、びまん性扁平黄色腫、若年性黄色肉芽腫との区別が必要です。
治療の方法
低脂肪食、低カロリー食、低炭水化物食など高脂血症の型に合わせた食事制限とともに、薬物治療(抗高脂血症薬)を行います。眼瞼黄色腫症には、レーザー治療または切除を行います。発疹型と手掌線条型は、食事療法で改善しやすいものです。
病気に気づいたらどうする
皮膚科、内科を受診します。
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