奈良県立医科大学附属病院(奈良県橿原市)が名医に推薦されている分野
専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域
奈良県立医科大学附属病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。
※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表
- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
消化器・総合外科
分野 |
消化器・一般外科 |
---|---|
特色 |
食道、胃、肝胆膵、結腸・直腸などの消化器の良性、悪性疾患すべてと乳癌、小児外科疾患の外科治療を行っている。腹腔鏡下手術など、低侵襲治療に取り組む一方で、進行癌症例に対しても、様々な工夫による集学的治療を行い、根治を目指している。肝臓外科領域では、肝細胞癌や転移性肝癌に対して、手術と新規化学療法や他の治療法を組み合わせた集学的治療を積極的に行っている。また、県内唯一の肝移植施設として、生体肝移植も行っている。難治性の膵癌、胆道癌に対しては、外科治療と最新機器による放射線治療や新たな化学療法を組み合わせた集学的治療を行い、特に近年、成績の向上がみられている。胃手術では可能な限り、腹腔鏡下手術などの低侵襲手術や機能温存手術を行っている。直腸癌では、これまで永久人工肛門が必要であったような肛門に近い癌においても、括約筋切除という新たな肛門温存術式を導入して、肛門を温存できるようになっている。また消化器癌に限らず広く骨盤内再発腫瘍に対する骨盤外科手術にも積極的に取り組んでいる。さらに炎症性腸疾患の外科治療にも国内有数の治療実績がある。 |
症例数 |
09年度における年間手術例数は604例で、このうち胃・食道疾患125例、大腸・肛門疾患150例、肝胆膵疾患150例、乳癌50例、小児外科疾患100例であった ★食道癌=年間手術例数約15例。手術侵襲軽減のため胸腔鏡補助下手術を導入。Stage別5年生存率は、0:100%、I:73.8%、II:58.7%、III:34.5%、IVA:5.3%、IVB:0% ★胃癌=年間手術例数約90例。腹腔鏡下切除は35例。早期癌では症例に応じて,腹腔鏡下に胃全摘、幽門側胃切除、幽門保存胃切除、噴門側胃切除を行っている。Stage IA:94%、IB:88%、II:77%、IIIA+IIIB:51%、IV:9% ★大腸癌=年間手術例数約100例。うち腹腔鏡下切除は40~45%。高度進行症例以外の多くの症例で腹腔鏡下手術を行っている。マイルス手術の頻度は、括約筋間切除術式の導入以後激減している。Stage I:100%、II:89.9%、IIIA:71.8%、IIIB:59.6%、IV:20.5% ★肝癌=年間の肝切除症例数約50例で、半数が原発性肝細胞癌である。他病院では手術不能とされた大型肝細胞癌症例に対しても、術式の工夫により肝切除を行い、多くの長期生存を得ている。Stage I:83.5%、II:70.9%、III:57.5%、IVA:72.7%で、良好な成績をあげている。転移性肝癌に対する肝切除は、年間約20例。術前後の化学療法も積極的に行い、5年生存率は約30% ★肝移植=これまでに、末期肝硬変、肝疾患患者13人に生体肝移植を行った ★膵癌=年間の膵切除症例数約60例。うち通常型膵癌は年間約35例で、他の診療科とも緊密に連携し、集学的治療を行っている。肝動注など新たな術後化学療法により、肝転移再発が激減し、術後生存率は1年100%、2年65%、3年48.5%に達している。また集学的治療により、切除不能症例が切除可能となった例もみられている ★乳癌=年間の手術症例数50例。うち58%が乳房温存術式となっており、54%にセンチネルリンパ節生検を行っている。Stage 0:100%、I:93.9%、IIA:88.4%、IIB:82.8%、IIIA:64.1%、IIIB:42.5%。 |
医療設備 |
MRI、ヘリカルCT、血管造影、造影超音波、放射線治療装置、定位局所放射線治療装置(ノバリス)、腹腔鏡下手術装置、各種内視鏡、クリーンルーム、その他。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
呼吸器内科
分野 |
呼吸器内科 |
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特色 |
呼吸器疾患全般および肺循環障害に対応できる診療体制が整っている。慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息、肺癌、肺血栓塞栓症、肺高血圧症、睡眠時無呼吸症候群、びまん性肺疾患、間質性肺炎、呼吸器感染症、慢性呼吸不全等の疾患に関して多くの経験を有している。さらに奈良県下の大学病院として、また地域の中枢基幹病院として、日々の診療に取り組むとともに、慢性閉塞性肺疾患や肺高血圧症を中心に新規治療法の開発を目指した基礎研究および臨床研究にも積極的に取り組んでいる。医療関係者を対象にした講演会や勉強会の開催、その他市民に対する健康啓蒙活動の一環としての市民講座での講演などにもスタッフ全員が積極的に参加している。 |
症例数 |
09年度の年間外来患者数は34,400人、年間入院患者数は21,900人。腫瘍性疾患(肺癌、縦隔腫瘍など)、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、びまん性肺疾患(間質性肺炎・肺線維症、膠原病肺、塵肺症、過敏性肺炎、サルコイドーシスなど)、肺血栓塞栓症、肺高血圧症、睡眠時無呼吸症候群など呼吸器疾患領域全体を網羅している。特に木村教授は厚生労働省呼吸不全班の一員として、①慢性閉塞性肺疾患、②睡眠時無呼吸症候群、③肺循環障害に関わる新規治療法の確立を目指した研究を分担しており、診断、治療に関しても多くの実績をもっている ★慢性閉塞性肺疾患=体重減少を認めることが多いこの疾患に対して、全国に先駆けて栄養補充療法の重要性を提案し、近年では、世界的にも注目されるグレリンを用いた先進的栄養治療を開始している。また、医師、理学療法師、看護師、薬剤師で包括的呼吸ケアチームをつくり、呼吸リハビリテーションにもチームワークをもって積極的に取り組んでいる。慢性呼吸不全に対しては、QOLの向上を目指した在宅酸素療法も積極的に導入している ★気管支喘息=吸入薬(ステロイドおよび長時間作動型気管支拡張薬など)を中心とした薬物療法を積極的に施行するようになった結果、近年では外来での通院加療が主体となっている。確定診断のためアストグラフ(気道過敏性測定試験)も適宜行っている ★肺血栓塞栓症=エコノミークラス症候群の名前で広く知られるようになった疾患で、時に死に至る場合がある。院内外からの紹介にも速やかに対応し、診断治療できる体制をとっている。慢性的な息切れ症状で発見される慢性肺血栓塞栓症では、時に肺高血圧症の併発が認められ(国の難病に指定されている慢性血栓塞栓性肺高血圧症)、右心カテーテルを含めたより専門的な診断技術を有することが多い ★肺高血圧症=国の難病に指定されている特発性肺動脈性肺高血圧症だけでなく、膠原病、肺血栓塞栓症に合併する肺高血圧症についても、右心カテーテルを用い積極的に診断を行い、新規肺血管拡張薬を含めた最新の治療を行っている ★びまん性肺疾患=高分解能CT、気管支肺胞洗浄、経気管支的肺生検、呼吸器外科の協力を得た胸腔鏡下肺生検、精密呼吸機能検査を行い、正確な診断と治療を行っている。特に間質性肺炎については上記検査結果を総合的に判定し、ステロイドや免疫抑制薬の有効性を予測したうえで治療を行っている ★肺癌=診断、治療方針、手術適応については、当院呼吸器外科、放射線科との合同検討会で詳細な検討を行い、侵襲の少ない胸腔鏡手術も積極的に取り入れている。進行肺癌に対しては、化学療法、放射線療法の併用を含めた集学的治療を行っている。併用化学療法の開発や副作用対策についても数々の実績をもっており、標準治療の他、大学病院の特性を生かした新しい治療法を取り入れ、日常生活への支障を最小限に抑え治療が継続できることを目指している。手術が困難な症例には、全国に先駆けて導入したノバリスによる定位放射線照射を行っている ★睡眠時無呼吸症候群=内科的治療である経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)とともに、口腔外科、耳鼻咽喉科とも連携して集学的治療を行っている。また、メタボリック症候群、生活習慣病との関連について検討を行うとともに、重症肥満者や、心不全に合併する中枢型睡眠時無呼吸症候群についても積極的に診断・治療を行っている。 |
医療設備 |
X線(単純、高分解能CT)、MRI、核医学検査(換気血流シンチ、ガリウムシンチ、骨シンチ)、気管支ファイバースコープ、各種呼吸機能検査、右心カテーテル検査、運動負荷検査、ポリソムノグラフィー、胸腔鏡、リニアック、ノバリスなど。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
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- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
胸部・心臓血管外科
分野 |
呼吸器外科 |
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特色 |
原発性肺癌、気腫性肺疾患、重症筋無力症、縦隔腫瘍など呼吸器疾患全般について外科診療を行っており、内視鏡(胸腔鏡)手術を積極的に施行している。麻酔科との連携で浸襲の少ない手術・痛くない手術を実践しており、早期離床、早期退院を実現している。進行肺癌・進行縦隔腫瘍に対しては呼吸器内科・放射線科とチームを組んで集学的治療も積極的に行っている。肺気腫に対する容量減少術の経験は多く、低肺機能症例に対する手術も安全に施行している。また気道狭窄に対するステント治療では先駆的役割を果たしてきており、症例に応じて最良の治療を行っている。 |
症例数 |
年間全身麻酔手術数は220~250件(主に胸腔鏡手術を施行)。疾患別年間手術数は肺癌110~140例で、進行肺癌に対しては呼吸器内科および放射線科と連携し化学療法、放射線治療を組み合わせて根治手術を行っている。また残存肺機能の温存を考慮した区域切除等の縮小手術も積極的に取り入れている。転移性肺腫瘍は約30例、良性肺腫瘍は約10例、縦隔疾患は約30例、のう胞性疾患約20例、その他約20例で、そのほとんどを胸腔鏡手術で行っている。硬性鏡下のステント治療は年間約10例で、シリコンステント、金属性ステントを症例に応じて使い分けて気道狭窄に対するQOL(生活の質)の向上に努めている。また気管支鏡下治療(レーザー治療、気道内スピゴット挿入など)も行っている。 |
医療設備 |
マルチディテクターCT、MRI、DSA、リニアック、各種核医学検査、三次元定位放射線治療装置(ノバリス)、レーザー、気道ステント(気道内スピゴット挿入も)、気管支鏡、胸腔鏡、縦隔鏡。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
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- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
心臓血管外科
分野 |
心臓血管外科 |
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特色 |
81年10月の開設以来一貫して「高い質の外科治療の提供」を目標に掲げ、常に患者さん本位の治療を心がけている。特に最近では、患者さんの高齢化が進み、治療に際しては、個々の患者さんに最も適した治療が確実に実行できるように、その病態を十分把握するべく時間をかけ、検討を行っている。また循環器内科、小児科をはじめとする関連各科とも、緊密に連絡を取り、患者さんを総合的に診察できる体制を構築している。このことが同時に、急性心筋梗塞、急性大動脈解離、破裂性大動脈瘤といった緊急性の高い循環器疾患にも、24時間体制で対応できることを可能にしている。特に最近増加傾向にある大動脈疾患に関しては、患者さんの他疾患の有病率も高く、低侵襲治療を特に意識し、放射線科と協力しつつ、積極的にステント治療も行っている。 |
症例数 |
週3日の予定手術に加え、緊急手術に対応している。最近5年間の心臓血管手術は、06年248例、07年246例、08年246例、09年259例であった ★先天性心疾患=未熟児を含む新生児に対しても、積極的に人工心肺使用下に根治手術を行っている。また最近、産科、小児科、NICUと協力し胎児診断により異常があれば、母体搬送後の周産期治療に積極的に参加している ★冠状動脈疾患=冠状動脈バイパス手術においては、40~60歳代の比較的若い年齢層の患者さんには、積極的に動脈グラフトを使用、また70歳以上の患者さんに対しても、生命予後に重要な冠状動脈に対し動脈グラフトを用いてバイパス術を行っている。人工心肺を用いないバイパス術は、様々な理由から本法を用いなければならない患者さんを中心に行っている。最近では、バイパス手術に用いるグラフト血管をできる限り小さな創で採取できるように、内視鏡を用いた手法を導入している。これにより特に下肢静脈グラフト採取にともなう創が非常に小さくなり、術後早期からの患者さんのリハビリが非常に容易になった ★弁膜疾患=人工弁を用いた弁置換術に加え、僧帽弁閉鎖不全に対しては、積極的に様々な手法を用い修復術を行い患者さんのQOLの向上に努めている。一方大動脈弁閉鎖不全に対しても、その原因を十分に検討し、可能ならばこれを修復するよう努めている。また、弁膜症に合併する不整脈、特に心房細動に対し積極的に治療を行っている ★胸部大動脈疾患=急性大動脈解離、破裂性大動脈瘤に対しては、常に積極的に緊急手術を行えるよう体制を整えている。また本疾患を有する患者さんの多くが、高齢で他疾患の有病率が高いことを考慮し、予定手術で行える場合には、低侵襲治療を目指し放射線科と協力し十分に検討を加えた上で、人工血管置換術かステントグラフト内挿術かを決定している ★手術適応=基本的に循環器内科、小児科、放射線科と十分検討を行い決定している。しかし、同じ疾患であっても個々の患者さんごとに、術前の合併症を含め様々に重症度が異なるため、最終的にはすべてを患者さんご自身、ご家族に説明した上で治療方針決定に参画していただき、最終的な手術方針を決定している。 |
医療設備 |
ICU、CCU、NICU、心臓カテーテル室、MRI、CT、心エコー(経食道心エコー)、血管内エコー、シネアンギオ、心臓核医学検査、透析設備、人工心肺、PCPS(経皮的人工心肺補助装置)、IABP、自己血回収装置。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
循環器・腎臓・代謝内科
分野 |
腎臓内科 |
---|---|
特色 |
当科では、 あらゆる腎疾患に対して腎生検に基づく的確な診断を行い、最新の治療を実践している。慢性腎不全に対しては、進行抑制を目指し、薬物療法とともに低蛋白食を中心とした食事療法を積極的に取り入れている。さらに、難治性ネフローゼ症候群に対する有効な治療プロトコール作成も行っている。また、当科は循環器・腎臓・代謝内科であることから、多くの循環器専門医や糖尿病専門医が常勤しており、循環器疾患、糖尿病や膠原病などが原因で発症する二次性腎疾患に対しても専門的なアプローチが可能である。末期腎不全に対しては積極的にCAPD療法を導入しており、腹膜透析専門外来で治療を継続している。 |
症例数 |
外来患者は月間約2,000~2,500人、入院病床60床、腎生検数年間約150例、年間血液透析導入患者数約50例、年間CAPD導入患者数約20例、CAPD外来患者数約50例 ★IgA腎症を中心とした慢性糸球体腎炎は約40%が末期腎不全となることが知られている。当科では腎生検所見に基づき、疾患活動性に応じた治療を行うことで腎不全の進行を抑制することに成功している。予後不良群に対しては、副腎皮質ステロイド薬と免疫抑制薬を併用するカクテル療法で、良好な治療成績が得られている ★ネフローゼ症候群に対しては、免疫抑制薬を中心に用いるステロイド薬減量療法を行っている。また、難治性ネフローゼ症候群に対しても、パルス療法やカクテル療法による積極的な加療を実施し、70%以上の高い寛解率を得ている ★糖尿病性腎症は末期腎不全の原疾患として最も頻度が高いが、その原因の1つに糖尿病専門医と腎臓専門医の連携不足が考えられる。当科では、腎臓病専門医でありかつ糖尿病専門医であるスタッフが4名(岩野、赤井、久保、山口)おり、腎症早期から徹底した集約的治療を実施している ★膠原病およびリウマチ疾患全般の診断と専門的治療も実施している。膠原病は多臓器を障害する全身性疾患であるため、他の専門科との密接な連携のもとに総合的な診療を目指している。膠原病外来通院患者数は、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群が約150例、強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎、混合性結合織病が約50例である。他にANCA関連腎炎、多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症などの全身性血管炎が約40例である ★急性腎不全患者に対する診療も積極的に行っており、周辺医療施設や院内紹介を含め年間約50例紹介されている ★慢性腎不全患者に対して腎代替療法を導入する時には、当科の透析専門医であるスタッフ(岩野、赤井、山口)から、腎移植・腹膜透析・血液透析の3種類の腎代替療法に関する十分な説明を行い、患者の希望や病態に応じた方法を選択している。さらに、現在は透析導入前に腎移植を行うpreemptive腎移植の導入を積極的に行うように努力している。当院では、基本的に維持透析は行っていないが、周術期の透析管理や他疾患のため入院中の透析患者に対する透析管理を行っている。さらに、血栓性血小板減少症に対する血漿交換療法、難治性ネフローゼ症候群や家族性高コレステロール血症に対するLDLアフェレーシス療法、悪性関節リウマチに対する白血球除去療法など様々な血液浄化療法に関しても積極的に取り組んでいる。 |
医療設備 |
透析部では主に入院患者の血液浄化を行っている。透析ベッドは15床。当施設では血液透析だけでなく、血漿交換、クリオフィルトレーション、LDLアフェレーシス、白血球除去療法など様々な血液浄化療法を実施している。循環器疾患合併例は、CCU(4床)で加療可能である。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
泌尿器科
分野 |
泌尿器科 |
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特色 |
当院は20床の泌器科病棟、透析14床を有し、泌尿器腫瘍、前立腺肥大症、神経因性膀胱、腎不全、 女性泌尿器科疾患、小児泌尿器科疾患など泌尿器科各領域に専門医を擁し、「自分の親なら、自分の子供ならどうする」をモットーに高い水準の医療と患者の生活の質を尊重した医療を実践している。奈良県立3病院をはじめ県内外の27施設と共同して、統一した治療指針を基に地域医療機関と連携した診療を行っている。 |
症例数 |
年間の総入院患者数は約875人、年間手術件数は約500件、1日平均外来患者数は約90人。09年度の平均在院日数は8.7日であった。教室のテーマである尿路性器腫瘍が多く、入院患者の60%を占めている ★画像診断は、放射線科と共同で最新の画像診断機器を用いて迅速かつ高い水準の診断を行い、多くの疾患に各種の内視鏡手術を含めた低侵襲の治療を実践している ★腎細胞癌は手術療法を第一選択とし、小さい腎細胞癌にはマイクロ波組織凝固を用いた無阻血患側腎温存手術を200例に施行し、良好な成績を得ている。進行癌に対しては、分子標的薬を中心とした治療を積極的に行っている ★筋層非浸潤膀胱癌には、経尿道的切除術による膀胱温存治療を原則とし、光力学診断下に小さい前癌病変の切除を行い、治療成績の向上を目指している。再発予防を目的とした抗癌剤あるいはBCGの膀胱内注入療法は、長年の豊富な経験を持つ。進行膀胱癌には、膀胱全摘除術を中心に術前化学療法を併用する集学的療法を行っている。5年生存率は、筋層非浸潤癌が100%、浸潤性癌が65%である ★前立腺癌は、地域医療機関と連携したPSAスクリーニングを行い、近年急激に患者数が増加している。限局癌に対しては患者のニーズに応じて、PSA監視療法をはじめ、放射線治療医との連携による小線源組織内照射(ブラキ療法)、定位放射線治療機(ノバリス)を用いたIMRT、さらに根治的前立腺全摘除術、抗男性ホルモン療法を説明し、根治とQOLの両立を目指した治療を行っている。進行癌に対しては、抗男性ホルモン療法に化学療法、放射線療法などを組み合わせた集学的療法を行っている ★精巣癌は病期に応じた治療を行うが、進行精巣癌では末梢血幹細胞移植を併用した超大量化学療法を行い、入院期間の短縮と予後の改善を図っている ★前立腺肥大症には、ガイドラインに準じ正確な重症度判定を行い、患者個人の社会的背景・意向を尊重して治療方針を示し、経過観察、薬物療法から手術療法まで幅広く選択している。標準治療である経尿道的切除術では、経尿道的腺腫核出術を積極的に行っている ★排尿障害は、教室の主要なテーマとして種々の神経疾患による神経因性膀胱や尿失禁の治療に積極的に取り組み、県内外のリハビリ関連医療機関と連携して診療をすすめている。近年、過活動膀胱や尿失禁患者が増加し、薬物療法と手術療法を組み合わせて積極的に治療している。夜間頻尿には体成分分析装置を導入し、夜間多尿の病因解明に努め、短期入院で適正水分摂取などの指導を行っている ★腎不全については、県下の透析基幹施設として地域医療機関と連携してブラッドアクセス手術、血液透析ならびに腹膜透析の導入や他科治療を要する合併症症例などの診療を行っている。また、腎移植に積極的に取り組み、年間15例前後を実施している ★小児泌尿器科は、国立成育医療センターで長年研鑽した青木勝也助教が担当し、県下の中核施設として小児泌尿器外科と夜尿症などの治療を行っている ★特殊外来として、前立腺癌外来=月・火、男性機能外来=火、小児泌尿器科外来=水、腎移植・腎不全外来=木・金、排尿障害外来=木・金、女性泌尿器科外来=金。 |
医療設備 |
MRI、ヘリカルCT、超音波診断、蛍光膀胱鏡、内視鏡手術、腹腔鏡手術、マイクロ波組織凝固器、体成分分析装置、密封小線源治療装置、IMRT。 |
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腎移植グループ
分野 |
腎移植 |
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特色 |
腎臓内科、小児科腎グループともに連携して腎不全患者を管理している。また、血液浄化透析部門も当グループが管理しており、末期腎不全の診断・治療ならびに腎臓移植の一連の治療を同じ医師団が取り扱っている。献腎摘出に関しては奈良県の各病院の泌尿器科医と協力し、いつでも対応可能である。病棟看護スタッフと県移植コーディネーターも充実しており、レシピエント・ドナー双方について移植前から術後管理まで安心できる体制をとっている。当施設は日本臓器移植ネットワークの移植認定施設ならびに脳死下での臓器提供施設の認定も受けており、ハード・ソフト面ともに充実しており奈良県の透析、腎移植に関して中心的施設となっている。 |
症例数 |
74年に第1例目の生体腎移植が施行され、10年1月で腎移植145例となっている。最近の成績は生存率・生着率ともに極めて良好な成績である。血液型不適合移植も増加傾向にあり、移植前の血漿交換療法は最も得意とするところである。入院設備として腎移植後感染症対策として病棟にクリーンルームを備え、また移植後病態の変化に迅速に対応できるように画像診断を含めた緊急検査システムも24時間体制で整えている。 |
医療設備 |
クリーン手術室、病棟クリーンルーム、免疫抑制剤血中濃度測定装置、カラードプラ超音波診断装置、MRI、核医学検査装置。 |
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皮膚科・形成外科
分野 |
形成外科 |
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特色 |
手術方法は常に複数の中から選択するものであるが、患者さん一人ひとりに体への負担が少ない、最適と考えられる手術方法を提案、選択している。皮膚腫瘍については、皮膚科専門医との密かつスムーズな連携を取り、治療を行っている。 |
症例数 |
年間手術症例数は、入院手術が約230例、外来手術が約220例 ★熱傷が約10例、顔面骨骨折・軟部組織損傷が約20例、周辺各医療施設より紹介を受けることが多い。当院救命センターとの連携がさらに活発に取れるよう、人員、体制を改善中である ★口唇裂、耳介、その他の先天異常が約20例。手術を行うのに適した年齢まで待っていただくことがあるが、通学、就職などに可能な限り配慮し、手術時期を決定、外来通院できるよう留意している ★皮膚、軟部組織腫瘍が約80例 ★瘢痕拘縮、ケロイドが約30例。熱傷、外傷後の傷の引きつれに対する手術であるが、長期間経過してからやっと受診される方が多いように見受けられる。なるべく早期にご相談いただきたい ★褥瘡、難治性潰瘍が約30例。褥瘡については、十分な保存的治療にて治癒しないものに対しては積極的に手術を行っている ★頭頸部腫瘍の再建手術は、耳鼻咽喉科、口腔外科との連携により年間約20例、主に遊離皮弁による再建を行っている。顔面神経麻痺についても静的・動的再建を行っている。また消化器外科、泌尿器科、産婦人科と連携し、腹壁の再建、乳房再建など、他外科系各科からの幅広い相談を積極的に受け付けている ★純粋な美容外科は取り扱っていないが、眼瞼周辺の疾患の治療について、周辺医療機関より紹介を受けることが多く、美容的側面にも重点をおいた治療を行っている。 |
医療設備 |
ダイレーザー。 |
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- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
産婦人科
分野 |
産婦人科 |
---|---|
特色 |
①安全・適切な医療を追求すると共に親切・丁寧をモットーに親身になって診療を行っている。②セカンド・オピニオンを積極的に受け入れている。特に、婦人科腫瘍、子宮内膜症の悪性化、胎児診断、妊娠・授乳と薬を積極的に行っている。③県下唯一の周産期超音波専門医を擁し、胎児診断・管理をNICU、小児科、小児循環器科、小児外科と連携して行っている。④産科特有の各種血液疾患合併妊婦を小児科と連携して診療している。⑤県下で発生した母体搬送は積極的に受け入れている。⑥奈良県下の婦人科癌患者で大学病院まで遠方である場合は、医大から医師を派遣して関連病院で手術を行っている。その場合は医大と連携しながら術前・術後管理から後療法まで関連病院の医師が積極的に治療に当たっている。⑦術中出血が予想されるほぼすべての患者に対して自己血貯血を行っており、輸血の安全性には十分配慮している。 |
症例数 |
★婦人科=年間の婦人科癌患者数は126例であり、腫瘍専門医5~6人の体制でチームを組んで治療にあたっている。良性疾患は209例である。卵巣癌に関しては根治性を追求するため骨盤内の内性器全摘以外に大網および骨盤内リンパ節と傍大動脈リンパ節を郭清している。子宮癌の場合は進行癌に関しても放射線同時化学療法による治療を行っている。また、若年子宮癌患者で卵巣温存の場合は卵巣移動手術も同時に行っており、卵巣機能温存を積極的に行っている。抗癌剤を使用する場合にはGn\_p-\/RHaを使用し、卵巣を休眠状態にして抗癌剤の副作用を極力抑えるように努力している。近畿地区ではKinki Clinical Oncology Group(KCOG)が中心となって難治性婦人科癌の新規プロトコールを作成し、最新の集学的治療を推進している。我々の施設もKCOGに参加し同一プロトコールで治療し、データの集積および解析を行っている。若手医師の癌治療のトレーニングは静岡県立がんセンターと連携し、2年ごとにローテーション研修しており、臨床・研究面で協力体制を敷いている。我々は癌の転移を制御する研究を長年継続しており、新規分子標的抗腫瘍薬(ビクニン)を開発し臨床応用を目指している。ビクニンは副作用のない新規癌転移抑制剤であり、進行卵巣癌に対して有意に延命効果を発揮したことは国際雑誌に掲載されている。具体的にはIII、IV期の進行卵巣癌患者に対して、標準的手術療法および術後化学療法(CAP/TJ療法)を行った患者にビクニンを点滴した患者とコントロール患者を比較した結果、ビクニン投与群に有意に良好な5年生存率を得ている。現在、内服できるビクニンおよび低分子ビクニンの開発を産学官連携で行っている。これらの薬剤は我々の特許である。現在、奈良県立医科大学産婦人科は小林教授が赴任して4年足らずであり、予後に関するデータは現在蓄積中である ★産科=産科に関する09年の臨床統計では、分娩件数は804例で、そのうち帝王切開は351例であった。ハイリスク妊娠を多く扱うため帝王切開率は43%。当院では妊娠中の超音波診断による胎児スクリーニングを実施し、周産期管理を行っている。妊娠中にNICU、小児科、小児循環器、小児外科と連携し、カンファレンスで治療方針の決定を行っている。最近、妊娠・授乳と薬に関する質問や相談が増えている。光ケーブルを用いた超音波遠隔医療を開始し、成育医療センター、亀田総合病院と双方リアルタイム通信を可能にした ★女性外来=思春期、成熟期、更年期、熟年期の不定愁訴に悩む女性に対して毎週月曜日午後に女性専用外来を行っている。詳細はhttp://www.naramed-u.ac.jp/~gyne ★外来診療=受付=月~金の午前8時30分~11時。小林=月午前(初診・再診)。再診は月~金(予約制)。セカンド・オピニオン=随時可。 |
医療設備 |
MRI、CT、リニアック(ノバリス)、腹腔鏡、子宮鏡システム。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
小児科
分野 |
小児医療 |
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特色 |
県立医科大学附属病院として最先端の医療から地域に密着したプライマリケアまで、幅広い診療を行っている。小児科病棟は34床で、診療対象としては、白血病・癌などの腫瘍性疾患、血友病などの出血性疾患、先天性心疾患などの循環器疾患、てんかんなどの神経疾患、ネフローゼ症候群などの腎疾患、成長障害などの内分泌疾患が中心である。長期入院患者には、小学校および中学校の院内学級を併設し対応している。夜間・休日の救急患者については原則として再診患者、ならびに3次救急患者については24時間体制で対応している。NICUは21床あり、奈良県の新生児救急医療システムの中核として機能している。 |
症例数 |
1日平均外来患者数は60~80人、入院患者数は年間延べ500~600人である ★血液疾患=血液学会専門医および指導医である嶋教授のもと、田中准教授、野上講師、柴田講師らを中心に診療を行っている。特に血友病やフォンヴィレブランド病などの先天性出血性疾患は伝統的に当教室の専門分野であり、国内はもとより国際的に高い評価を得ている。99年5月にはWFH(World Federation of Hemophilia)によって、わが国で唯一の国際血友病指導・訓練センター(IHTC)に選定されている ★血液・腫瘍性疾患=樋口助教、竹下助教を中心に白血病、悪性リンパ腫、神経芽細胞腫、ウイルムス腫瘍などの固形腫瘍や再生不良性貧血などの診療を行っている。化学療法、放射線治療以外に同種および自家骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植などの造血幹細胞移植治療にも積極的に実施し、成果をあげている。固形腫瘍は小児外科チームと共同で治療を行っている。毎週火曜日と水曜日に専門外来を行っている ★小児神経疾患=嶋教授を中心に小児のてんかん患者の診療を行っている。脳波やCT、MRI、MRアンギオのほか、SPECTやビデオ脳波を用いた的確な診断・治療を行っている。毎週月曜日と水曜日に専門外来を設けている。外科的治療についても脳外科と診療連携を行っている ★小児循環器疾患=林助教、吉澤助教を中心に平均週1回の心臓カテーテル検査を精力的にこなし、06年からカテーテルインターベンションも施行している。また毎週火曜日と金曜日の午後に小児循環器外来で先天性心疾患、不整脈、川崎病の診断治療を行っている ★小児内分泌疾患=嶋教授を中心に、低身長症に対する成長ホルモン補充療法や甲状腺、副腎疾患などの診断治療を行っている。毎週月・水曜日に診療にあたっている ★遺伝カウンセリング=臨床遺伝専門医の資格を持つ田中准教授およびNICUの西久保准教授が、毎週火曜日と金曜日の午後2時から5時まで完全予約制で予約を受け付け、遺伝カウンセリング室で実施している ★小児腎疾患=西口医員を中心にネフローゼ症候群、IgA腎症などの診療を行っている。計約500例を超える腎生検を施行しており、その所見をもとに治療管理を行っている。毎週木曜日の午後から専門外来を行っている ★新生児・未熟児=高橋教授、西久保准教授、新居助教、釜本助教を中心に診療を行っている。奈良県の新生児・未熟児医療の中核として活動しており、県内出生の低出生体重児を中心に年間約140人を受け入れている。毎週水曜日と木曜日の午後からNICU退院後の発達外来を行っている。 |
医療設備 |
大学病院として最先端の診療を支えるあらゆる設備が整っている。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
眼科
分野 |
眼科 |
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特色 |
眼科全領域における疾患を対象にし、最先端で質が高く安全な医療を提供することを目標にしている。 |
症例数 |
★白内障手術は年間に約1,200件行っている。ほとんどが超音波乳化吸引術で施行している。安全性を第一に考慮して、当院では積極的に日帰り白内障手術は行っていないが、症例により対応している。手術教育には力を入れており、安全性や、患者さんの利益を第一としている。若手医師が手術する場合でも一連の手術教育を経てからであり、指導医が必ず立ち会い、患者さんに迷惑がかかることがないようにしている。過去20年間に、当院で白内障手術を行った症例での術後の感染性眼内炎は経験していない。高度な技術を要する先天性白内障、小児白内障の手術も積極的に行っている ★網膜硝子体手術は、年間約500件行っている。糖尿病網膜症、網膜静脈分枝閉塞症、網膜剥離、黄斑円孔、黄斑前膜をはじめ、急性網膜壊死、コーツ病、巨大裂孔網膜剥離、黄斑下血腫、難症例の増殖性網膜硝子体症に対する硝子体手術も行っている。黄斑円孔はほぼ全例で内境界膜剥離を併用している。難症例にはパーフルオロカーボン、双手法を併用し、最先端の機器を用いて手術を行っている。裂孔原性網膜剥離の初回復位率は95%以上を得ている ★加齢性黄斑変性症は、最先端の診断装置を用いて診断を行い、適応のある患者さんには予約にて光線力学療法を行っている。当院は奈良県でもっとも早くから治療を行っており、年間100件以上の治療を行っている。視力の維持、改善は70%以上の確率で得られている。さらに抗VEGF剤を用いた治療も併用して良好な結果を得ている ★涙道疾患は、適応に応じて涙道チューブの挿入や、観血的手術である涙道鼻腔吻合術を行っている ★眼形成、眼窩・眼瞼下垂に対しては、病態に応じて吊り上げ法や上眼瞼挙筋短縮術などを適切に選択して手術を行っている。眼窩吹き抜け骨折は、当院耳鼻科と連携して整復術を行っている。兎眼、内反症、外反症に対する手術や、眼窩腫瘍摘出術も行っている。MALTリンパ腫を含む悪性腫瘍の結膜嚢形成術には、羊膜移植も行っている。羊膜の使用に関しては、当院倫理委員会の承認を得ている ★緑内障は、最先端の検査機器を用いて診断を行い、点眼加療や手術加療を行っている。手術方法はマイトマイシンCを併用した円蓋部基底のトラベクレクトミーを中心に、トラベクロトミー、シヌソトミー、深部強膜切開術、隅角癒着解離術、レーザートラベクロプラスティー、レーザーイリドトミーなど、症例に応じて選択して、年間約50件の手術を行っている ★斜視・弱視患者の検査、指導については、国家試験資格を持っている視能訓練士が3人、常勤として活躍している。当教室は乳幼児の屈折や眼位を2m離れたところから測定できる、フォトレフラクション法による測定装置の開発にかかわった。どんな年齢の小児でも診療を行っており、屈折矯正、斜視・弱視訓練、プリズム眼鏡処方などを行っている。斜視手術は難症例も含め、年間約50件行っている。乳幼児は入院して全身麻酔、成人は日帰りにて局所麻酔で手術を行っている ★角膜疾患についてはエキシマレーザーによる治療用角膜切除術や角膜移植術を行っている。全層角膜移植術は年間約20~30件行っている ★屈折矯正は、当院が歴史的に屈折矯正に力を入れていたこともあり、得意分野のひとつである。屈折矯正手術は、年間約30件の手術(レーシック)を行っている。これまでに重篤な合併症はなく、95%以上の確率で術後屈折度数±1D、裸眼視力1.0以上を得ている ★未熟児網膜は週1回NICUでの回診をしており、年間約10件のレーザー光凝固を行っている。 |
医療設備 |
角膜内皮測定装置、超音波生体顕微鏡、前眼部解析装置、角膜形状解析装置、全眼球収差解析装置、ハンフリー自動視野計、レーザーフレアセルメーター、蛍光・ICG眼底カメラ、イメージネット、OCT、多局所ERG・VEP測定装置、マルチカラーレーザー光凝固装置、光線力学療法手術装置、硝子体手術装置アキュラス、白内障手術装置インフィニティー、エキシマレーザー手術装置EC-5000CX2、ケラトームMK-2000など。 |
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- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
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耳鼻咽喉科・甲状腺外科
分野 |
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 |
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特色 |
奈良県唯一の大学病院本院として、耳鼻咽喉科・頭頸部外科疾患のすべてを対象として診療している。外来診療においては、初診で専門外来を予約し、疾患に応じて専門の医師が検査、診断、治療を行う体制を整えている。再発防止を目的とした中耳真珠腫に対する手術法や補聴器のフィッティング法など当科で開発した新しい方法を用いて好成績を収めている。頭頸部腫瘍には、手術療法、放射線治療、化学療法を併用している。すべての疾患について、それぞれの疾患の根治性を考慮しつつ、できるだけ患者さんの負担が少ない治療法を選択するように配慮している。難治例に対する治療や、術後のフォローアップなど関連病院との密接な連携のもとで診療を行っている。 |
症例数 |
外来患者1日約150人、年間の入院数約600人、手術件数約500件である ★耳疾患=慢性中耳炎については、聴力検査やCTなどの画像診断から耳科手術外来で手術の適応、手術法を決定している。真珠腫性中耳炎は髄膜炎などの頭蓋内合併症や顔面神経麻痺、めまいなどを起こすことがあり、また手術後に再発する可能性もある。細井が開発し完成した真珠腫性中耳炎に対する手術法(軟素材による外耳道再建型鼓室形成術)は真珠腫の完全除去と再発防止を達成するための手術法として、全国的に多くの医療機関で行われるようになってきた。その他の伝音難聴疾患(耳硬化症、耳小骨離断など)についても、積極的に手術治療を行い聴力改善を達成している。また最重度難聴者に対しては人工内耳手術によって聞こえを回復している ★難聴・補聴・耳鳴=老人性難聴など感音難聴については、補聴器を如何にうまく適合させるかが問題となる。当科で開発した話速変換語音聴力検査等により、デジタル補聴器を含め個々の難聴者にとって最適の補聴器の選択を行っている。成人・幼小児の難聴、耳鳴については、専門外来で検査、治療方針の決定を行っている ★めまい=神経耳科学的検査や最新の画像診断技術を用いて、的確に診断を行い、めまい疾患の病態・病期に応じた治療方針をたてている。メニエール病、前庭神経炎、椎骨脳底動脈循環不全など薬物治療が中心となっているが、メニエール病の難治例には手術治療を行っている。良性発作性頭位めまい症に対しては、Epley法を施行し好成績を得ている ★顔面神経麻痺=顔面神経麻痺は耳に原因があることが多いが、保存的に治癒しないものについては手術(顔面神経減荷術)を行い軽快している ★頭頸部悪性腫瘍=喉頭癌、咽頭癌、舌癌、口腔癌、上顎癌、甲状腺癌などそれぞれの疾患の特殊性を考慮しつつ、病理組織学的分化度、免疫組織化学など種々の因子を参考に、根治性と治療後のQOLの両方を考慮して治療法を決定している。個々の患者さんの状態を十分検討した上で、放射線治療、化学療法、手術療法を単独または組み合わせて施行している。最新の強度変調三次元定位放射線治療装置(Novalis)が導入され全国的から治療を希望される方が来院されるようになった。レーザー手術や形成外科医、脳外科医、胸部外科医、腹部外科医などとチームを組み拡大手術も積極的に行っている。甲状腺疾患では、悪性腫瘍以外にバセドウ病の手術症例も多い ★鼻疾患=鼻アレルギーについては、保存的治療で改善が得られない場合は、鼻内内視鏡手術を行っているが、症例に応じてレーザー手術を行い好成績を得ている。慢性副鼻腔炎や嚢胞性疾患に対しても積極的に内視鏡手術を行っている ★音声障害=声帯ポリープなどに対し顕微鏡下に喉頭微細手術、反回神経麻痺に対して喉頭枠組み手術により好成績を得ている ★味覚・嗅覚障害=味覚検査、嗅覚検査、画像検査等の結果をもとに、薬物治療や手術治療を行っている ★いびき・睡眠時無呼吸症候群=睡眠負荷をかけ、ファイバースコープで観察することにより、閉塞部位を診断している。咽頭形成術をはじめ、原因に応じた治療を選択している ★誤嚥(飲み込みの障害)に対して手術を行っている ★その他咽喉頭異常感など専門外来で治療方針を決めている ★外来診療=月~金の午前(火は専門外来のみ)。専門外来:耳科手術・難聴、感音難聴、補聴器、耳鳴、幼児難聴、顔面神経麻痺、頭頸部腫瘍、甲状腺、めまい、いびき・睡眠時無呼吸、扁桃、鼻疾患、味覚・嗅覚、音声障害、咽喉頭異常感。 |
医療設備 |
MRI、CT、レーザー、リニアック、内視鏡、ノバリスなど。 |
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- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
口腔外科
分野 |
歯科口腔外科 |
---|---|
特色 |
奈良県内唯一の公的な日本口腔外科学会認定研修医療機関であり、県医師会、歯科医師会との強力な協力体制、病診連携のもと、腫瘍、外傷、先天異常、顎変形症、嚢胞、炎症、唾液腺疾患、顎関節症などの口腔顎顔面領域の疾患全般にわたり、幅広く診療に携わっている。 |
症例数 |
08年度の初診患者数は約2,900人、中央手術件数は230件である ★口腔癌=口腔癌(舌、口腔底、上下顎の歯肉、頬粘膜、口唇など)や唾液腺、口峡咽頭、頸部などに発生した悪性腫瘍の治療を総合的に行うとともに、確実な臨床への応用を目指した病理組織学的な研究や遺伝子学的検索などの基礎的研究も活発に行っている。口腔癌の初診患者数は、08年は55人であり、開設以来の口腔癌の治療患者数は900人を超え、入院患者数の約20%を占めている。治療成績については、Stage別の5年生存率は、I期91.9%、II期86.9%、III期68.9%、IV期68.0%と進行癌でも高い治療成績を得ている。当科の治療法の特色としては、進行癌に対し、有効率の高い化学療法と放射線を組み合わせた効果的な化学放射線同時併用療法を手術前に行い、その治療効果に沿った手術法を選択している。そのため、手術前効果が高く得られた場合には、たとえ進行癌であっても縮小手術などによる最小侵襲治療によって顎口腔の臓器、機能の温存と治癒率の向上の両面を満足させる、一人ひとりにあった治療方法を選択している。また、たとえ切除範囲が大きくならざるをえない場合でも、手術前に個々の患者さんに合った再建方法をシミュレーション手術により選択し、軟組織および顎骨に対し適切な各種再建方法を決定している。また、再建後も顎義歯や歯科口腔インプラントを適用することにより、理想的な口腔機能および整容面での回復が得られるよう努め、患者さんの早期の社会復帰を目指した集学的な治療を積極的に行っている ★口腔顎顔面外傷=年間の外傷患者は約200人、口腔顎顔面骨折患者は約70人。県内外の医療機関や当院救急科から多数紹介を受ける。顔面骨骨折や上下顎骨骨折の手術には、傷跡を残さないように、ほとんどが口腔内から行っており、生体力学に基づいた効果的な固定法と顎間固定期間の短縮により、早期の機能回復が可能となっている。また、歯の破折や脱臼などの歯牙損傷においても、できる限り歯の保存に努めるとともに歯科口腔インプラントによる咀嚼と審美面での回復も行っている ★口唇口蓋裂=初診患者は20人。当科は更正育成医療指定機関であり、県内外の産科や小児科から紹介を受けている。単に手術で裂を閉鎖し、審美面を改善するだけでなく、歯の矯正や顎裂部への骨移植、上顎の劣成長、鼻変形に対する形成手術、さらに正常な言葉の修得などに対し、各専門医の連携のもと、患者さんが成人するまでの長期間を視野に入れた一貫治療を行っている ★顎変形症=手術件数は、年間約25例。常勤の歯顎矯正医との綿密な連携のもと手術に臨んでいる。手術法は、下顎枝矢状分割術、下顎枝垂直骨切り術、Le FortI型骨切り術、オトガイ形成術などで、上下顎同時移動術も行っている。骨切り後の固定には、除去手術が不要な吸収性プレートを用い、術後早期より経口摂取を可能とし、患者さんの精神的身体的負担をできるだけ軽減する治療法を心がけている ★顎関節症=新患患者は、年間約500人。症状の各タイプにより、適切な検査、質問表による定量的自覚評価を含む正確な病態把握と診断を行い、各種スプリント療法やパンピングマニピュレーション、関節腔洗浄療法などの保存的治療や顎関節鏡視下手術等の外科療法を応用するとともに、予後判定については総括的なマネージメントを行っている。 |
医療設備 |
CT、MRI、超音波、各種レーザー、顎関節鏡視下システム、インプラント、ノバリス(定位放射線治療装置)など。 |
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- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
呼吸器・血液内科
分野 |
血液内科 |
---|---|
特色 |
奈良県の基幹病院として成人の血液疾患全般を診療している。輸血部とも連携して造血幹細胞移植などの高度医療を行っている。日本血液学会研修施設。骨髄移植認定施設。臍帯血移植認定施設。 |
症例数 |
08年度の年間延べ外来患者数は約5,000人、年間延べ入院患者数は115人、年間疾患別初診患者数は急性白血病12例、慢性白血病11例、悪性リンパ腫32例、骨髄異形成症候群13例、多発性骨髄腫25例、成人T細胞白血病9例など ★基本的には標準療法やガイドラインに添った治療を行い、標準的な治療成績が得られている ★微小残存病変を認めない急性骨髄性白血病症例には自家末梢血幹細胞移植を行い好成績が得られている ★病名は全例告知の上、納得していただける治療を心掛けており、末期症例ではQOL(生活の質)を優先した治療も行っている ★過去5年間の造血幹細胞移植件数は自家移植46例、同種移植64例(うち骨髄移植10例、末梢血幹細胞移植11例、臍帯血移植43例)、骨髄バンクドナー骨髄採取17例 ★臍帯血ミニ移植臨床試験を実施中であり、好成績が得られている。 |
医療設備 |
完全無菌室4床。 |
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- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
感染症センター
分野 |
感染症 |
---|---|
特色 |
一類感染症2床を含む9床の空気・飛沫感染対応の病床と5床の一般病床の計14床が設けられ、第1種感染症指定医療機関でかつ県内唯一のAIDS中核拠点病院としてその任を果たしている。一類感染症に対応できる設備を整備し、複数の感染症専門医を専属で配置し、感染症診療に従事している。一類感染症やAIDS、新型インフルエンザをはじめとした輸入感染症、呼吸器感染症や一般感染症まですべての感染症に対応可能であり、総合的な感染症診療とその教育を行える大学病院として日本感染症学会認定モデル研修施設や日本環境感染学会認定教育施設に指定されている。また、県内唯一の感染症内科として患者中心の内科診療に重きをおいた視野の広い感染症診療ができる優秀で心やさしい専門医を育成し、近隣の基幹病院に感染症専門医を配置し地域ぐるみで感染症対策を実施できることを目指している。 |
症例数 |
上記の特色を生かし、入院と外来診療を行っている。また、当センターのもう一つの責務として感染管理がある。院内感染対策を強力に推進し、安全で清潔な病院づくりを目指している。また、MRSAや多剤耐性緑膿菌など問題となる耐性菌は、抗菌薬の乱用がその主な原因であるが、耐性菌を作らないことと広げないことを心がけ、抗菌薬の適正使用を推進している。高度先進化した医療のもとでは、感染防御機能の低下とともに各種難治性感染症症例が増加しているが、感染症専門医の知識と経験と実績を生かし、院内で発生したこれらの感染症についても感染症診療支援を積極的に行い、感染症治癒率の向上と予後の改善を目指している。感染症をめぐって良質な医療を行うことができ、あらゆる感染症に対して安全で良質な医療の提供を確実に実施できる優秀な感染症専門医の育成を進めている。 |
医療設備 |
空気感染対策外来と病室14床。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
- 消化器・総合外科
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- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
精神医療センター
分野 |
精神科 |
---|---|
特色 |
06年11月新病棟に移転し、07年5月からはスーパー救急病棟としての運営を開始している。あらゆる精神疾患への治療はもちろん、身体合併症(妊娠患者や透析患者、また各種入院中の手術を要する患者など)を持つ精神患者の対応に積極的に取り組み、奈良県の精神科医療の中心的役割を果たしている。警察を介した緊急措置入院の受け入れや県内の1次、2次精神科救急輪番病院での受け入れが困難な患者などを中心に、夜間の精神科救急患者への対応について積極的に取り組んでいる。入院の受け入れなどが円滑に運べるように、精神保健福祉士を中心に患者の紹介など県内外の関連病院との連携体制をとっている。院内では他科との連携に努め、病状に応じて様々な診療科への受診や治療が可能である。放射線科との連携では、画像所見の検討会などにより認知症の早期診断に努めている。自殺企図により救急科に入院された患者さんについては、当科が介入し心理教育を含め自殺の再発予防に努めている。 |
症例数 |
★外来部門において、年間外来初診患者数は1,290人(女性700人、男性590人)、1日あたりの外来平均患者数は約200人である。初診患者の内訳は、神経症性障害(34%)が最も多く、認知症・せん妄(21%)、うつ病・躁うつ病などの気分障害(15%)、統合失調症(8%)がこれに続いている ★専門外来として、児童思春期(発達障害や不登校など)、認知症(物忘れ外来)を対象とした疾患別外来対応を行っている ★入院部門においては、全病床数110床、開放病棟43床、閉鎖病棟67床(PICU 3床、保護室4床、個室47床を含む。現在90床で運用中)である。病棟は3階の急性期ユニット、2階の亜急性ユニット、老年期ユニット、児童・思春期ユニット、合併症ユニット、リハビリテーションユニットで構成されている ★年間の新入院患者数は408人(女性237人、男性171人)、平均在院日数は約50日である。入院患者の内訳は、神経症性障害(23%)が最も多く、統合失調症(22%)、うつ病や躁うつ病などの気分障害(19%)、認知症・せん妄(10%)がこれに続いている。90床の入院ベッドは満床に近い状態であるため、随時入院予約を行っている ★入院予約は原則として当科での診察を行った患者さんのみ可能である。それ以外の場合は紹介状などにより、あらかじめ問い合わせが必要である。初診当日の入院については対応が困難な場合もある ★入院中は薬物療法に加え、強迫性障害、社会不安障害、摂食障害などの疾患に対して、必要に応じて認知行動療法などを実施している ★パルス波治療器であるサイマトロンを導入しており、主に難治性のうつ病患者を対象に、当科に入院のうえ麻酔科と連携し、全身麻酔下に電気けいれん療法を行っている ★入院中患者の家族を対象として、隔週の土曜日に臨床心理士による心理教育を行っている。また、臨床心理士により入院患者を対象にSST(社会生活技能訓練)を行っている ★入院患者を対象に、薬剤師による服薬指導を行い服薬の重要性の理解を促し、怠薬による症状再発の予防に努めている ★大学病院の職務のひとつである新薬の治験や、認知症に対する神経心理学的臨床研究・画像診断学的臨床研究、児童・思春期患者に対する電気生理学的臨床研究への協力をお願いする場合がある ★外来診療=月~金。初診受付は水を除く午前8時30分~11時。6~7人の担当医(水は3人)が外来診療にあたっている。初診は予約の必要はない。既に他の病院に受診している場合は紹介状を持参されることが望ましい。初診日は、予診(診察前の情報聴取)の後に診察医師が決定し、本診察となる。2回目の診察以降は予約制となる。児童・思春期外来=木、物忘れ外来=火。 |
医療設備 |
CT、MRI等の放射線検査、RI等の核医学検査。脳波、心電図、IVIRS等の生理学的検査。臨床心理士による心理検査が可能である。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
麻酔・ペインクリニック科
分野 |
ペインクリニック |
---|---|
特色 |
各種神経ブロックを中心に、薬物(漢方薬を含む)、心理テスト、理学療法、高周波熱凝固法、経皮的椎間板摘出術、脊髄刺激電極埋め込み術、無けいれん電撃療法などを駆使して様々な痛みの治療を行う。なかでも当科の特徴は、X線透視下に痛みの原因部位・原因神経に正確に注射する透視下神経ブロックである。有効性が高く切れ味の鋭い治療であるが、ある程度侵襲的なので、客観的な神経学的所見や画像所見と、患者さんの症状が矛盾なく一致するときにのみ適応とする。 |
症例数 |
年間全症例数は8,000人、新患数は500人。外来での代表的神経ブロックである星状神経節ブロックは5,000件、硬膜外ブロックは5,000件。X線透視下神経ブロックは1,400件 ★脊椎疾患(頸椎190人、腰椎480人)には神経学的所見に基づき、X線透視下に、椎間板造影・同ステロイド注入療法、神経根ブロック、椎間関節ブロック(計800件)を行い、責任病変の診断と治療を行う。椎間板ヘルニアによる神経根性疼痛に、経皮的椎間板摘出術(頸、腰)を行う(10件:有効率70%)。脊椎の変形や圧迫骨折の痛みには、神経根や椎間関節知覚枝を高周波熱凝固する(脊椎骨転移例を含め220件:有効率90%)。脊柱管狭窄症には、脊髄神経の循環改善を目的に、胸・腰部交感神経節ブロックを行う(130件:有効率60%) ★帯状疱疹痛(150人)では、外来で星状神経節ブロックや硬膜外ブロックを集中的に行いながら早期にX線透視下で神経根ブロックを行い、帯状疱疹ウイルスに冒された神経の炎症を鎮静化させる。また、脊髄刺激電極挿入術も積極的に行っている(10件:有効率60%)。しかし、高齢者や重症例は、帯状疱疹後神経痛に移行することもある。完成した帯状疱疹後神経痛には決定的な治療法はなく、後記の神経因性疼痛に準じる ★癌性疼痛(20人)の内臓痛には内臓神経ブロック、骨転移には脊椎や関節の知覚神経枝高周波熱凝固を行い退院を目指す。退院不可能な場合は、持続硬膜外ブロックとWHO方式を併用する ★関節疾患(肩・膝・股:90人)には、透視下に関節造影、関節パンピング(拡張療法)を行い(50件:有効率80%)、難治例では関節知覚神経枝の高周波熱凝固(保険非適用)を試みる ★神経因性疼痛(外傷後や手術後の遷延性慢性疼痛など:40人)には神経ブロック、理学療法、心理療法を行うほか、脊髄通電療法、無けいれん電撃療法(保険非適用)などを試みる ★末梢血行障害(30人)には、四肢の血流改善を目的に持続硬膜外ブロックや、重症例には胸・腰部交感神経節ブロックを行う(30件:有効率70%) ★三叉神経痛には、三叉神経ブロックを局所麻酔薬や高周波熱凝固法で行うことが多く、神経破壊薬の使用は減った ★顔面けいれん・眼瞼けいれんには、ボツリヌス毒素注射法を施行している ★脳脊髄液減少症(150人)には、症状だけでなく種々の検査(脳造影MRI、脳槽シンチグラフィ、CTミエログラフィ、MRIミエログラフィ)を行い、確実な診断を行った上で、X線透視下硬膜外自家血パッチ術(50件:有効率70%)を施行している ★その他、外傷性頸部腰部症候群、頭痛、顔面痛、顔面神経麻痺、突発性難聴、内臓疾患の痛み(慢性膵炎、月経困難症など)を診療している。 |
医療設備 |
診察室は4診、神経ブロック用外来ベッドは14台、入院ベッドは6床(増床も対応可能)。検査機器として、大学病院なので、MRI、CT、ヘリカルCT、ドプラエコー、血管造影、サーモグラフィなどは随時可能である。当科の専用検査機器として、電流痛覚閾値測定装置(ニューロメーター)、ドプラ血流計、皮膚温測定計、神経刺激電極装置など。治療機器として、高周波熱凝固装置、自動式椎間板摘出術装置、用手的椎間板摘出術器械、胸腔鏡下交感神経節切除器械、低出力レーザー治療器、イオントフォレーシス装置など。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
- 消化器・総合外科
- 呼吸器内科
- 胸部・心臓血管外科
- 心臓血管外科
- 循環器・腎臓・代謝内科
- 泌尿器科
- 腎移植グループ
- 皮膚科・形成外科
- 産婦人科
- 小児科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・甲状腺外科
- 口腔外科
- 呼吸器・血液内科
- 感染症センター
- 精神医療センター
- 麻酔・ペインクリニック科
- 高度救命救急センター
高度救命救急センター
分野 |
救急医療 |
---|---|
特色 |
奈良県は北和地域と呼ばれる県庁所在地の奈良市を中心とした北部の人口密集地と南部の広い山林地帯を含む中南和地域とに分けられ、奈良県立医大は中南和地区に位置する。県の面積のうち70%にも及ぶ広い地域を中南和地域が占める一方、人口は県北部へ偏在するという地理的特徴がある。県内3つの救命センターのうち2つが北和地域にあり、大学付属病院の高度救命センターは中南和地域の唯一の高度救急医療施設として地域の実情にみあった救急受け入れを行っている。地域の分けは厳密なものではなく要請があれば医療圏を越えて奈良県全土からの重症患者の搬送が当施設へ可能である。90年5月3日より救急診療を救急科として科開始し、97年4月1日に奈良県立医大付属救命救急センターの認定をうけた。同年7月1日からはこれは医師が傷病の発生現場まで出かけて行き治療を迅速に開始するドクターカーの運用を開始した。03年9月1日より24時間体制で広範な重症救急症例および広範囲熱傷、切断指肢、急性中毒に関して受け入れを行う高度救命救急センターに昇格した。04年6月22日にセンターは第2本館(C棟)1階に救急外来、集中治療室(ICU)、病床(HCU)とも移転し一挙に病床数は倍増し、奈良県下全域からの3次、2次救急患者の受け入れを行っている。 |
症例数 |
収容患者の対象は他の医療施設で対応困難な高度の救急治療が必要な生命の危険性の高い重症患者であり、08年の診療実績は年間外来総数1,647名(うち救急車搬送数974名)、手術数223件、入院患者数約600。入院患者の内訳は多発外傷31件、重症脳血管障害51件、手術を要した急性腹症45件、重症急性膵炎8件、急性中毒72件、消化管出血28件、広範囲熱傷11件、切断指肢14件などである。院外心肺停止は約200名を受け入れている。ドクターカーの出動は約100件である ★外傷に関しては頭頚部、胸部、腹部、四肢骨盤とすべての部位の専門家が専従しており、救急外来で開胸、開腹による止血術や、放射線科と協力の下、カテーテルを用いた動脈塞栓術も24時間体制で可能である。切断指肢および挫滅を伴った開放性骨折はマイクロサージャリの手法で血管神経吻合や遊離皮弁移植を用いて再建を行っている ★脳血管障害に関しては脳神経外科、神経内科とともに動脈瘤クリッピング、血腫除去術、血管内治療、組織プラスミノーゲンアクチベーターを用いた血栓溶解を行っている ★多臓器不全に関しては循環呼吸管理と持続的血液ろ過透析、血漿交換、血液吸着などの血液浄化法を駆使して治療に当たっている ★急性中毒はトランキライザー、有機リン、アセトアミノフェン、一酸化炭素、灯油など他種多様の患者を受け入れている ★広範囲熱傷は早期にデブリードマンおよび植皮術を行い早期離床、社会復帰を目指している。大学付属である立地条件を生かしてすべての救急病態に対応可能であり、救命センターのスタッフで対応困難なときは各専門診療科へコンサルトおよび応援の依頼を行っている ★消防本部、他医療施設からの2次3次救急の受け入れを原則としているが、退院した患者さんや1次救急の一般外来も少数ながら受付けている。 |
医療設備 |
専用の初療室(2床)、集中治療室(10床)、ハイケアユニット(HCU、30床)、専用マルチデテクターヘリカルCT、各種ビデオファイバースコープ、放射線透視装置、熱傷用空気流動ベッド2、人工呼吸器14、血液透析装置3、治療用高機能ベッド18、超音波診断装置4、径皮的人工心肺補助装置、高速輸血装置、熱傷浴槽、生態情報モニターシステム。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
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看護師多様な診療科があり紹介患者も多い
回答者:20代 女性 勤務先:病院(200床以上)
2015年12月31日投稿
常に外来受診患者さんであふれており、なかなか空いている時間はないと思いますが、多様な診療科があり、紹介で来られる患者さんも多い病院です。 入院される患者さ...続きをみる