くる病
くるびょう
- 小児科
- 診療に適した科
くる病とは?
どんな病気か
くる病とは、成長期(骨の発育期)の小児でカルシウムが骨に沈着せず、軟らかい骨様組織が増加している状態をいいます。多くの場合、骨の成長障害および骨格や軟骨部の変形を伴います。
原因はビタミンD欠乏、ビタミンDの合成障害、ビタミンD受容体の異常、リンの不足、腎尿細管障害などさまざまです。
くる病のいろいろ
①ビタミンD欠乏性くる病
ビタミンDは皮膚が紫外線の照射を受けて、コレステロールから生合成されます。しかし、乳児ではそれだけでは不十分なため、食物からの摂取が必要で、とくに極小未熟児ではビタミンD欠乏になりやすいことが知られています。また、アトピー性皮膚炎があるために著しい制限食を続けた場合にも、くる病になることがあります。
ビタミンDは、肝臓や腎臓で代謝されて活性体となるため、肝障害や抗けいれん薬摂取時、あるいは腎臓の病気では食事性の欠乏がなくてもくる病を発症することがあります。
治療には、腎結石に注意しながら活性型ビタミンDを用います。
②ビタミンD依存性くる病
ビタミンD依存性くる病には、I型とII型の2つの病型が知られています。I型の原因はビタミンDを活性化する酵素の異常であり、活性型ビタミンDが産生されないために起こります。一方、II型の原因はビタミンD受容体の異常です。
いずれも発症年齢、臨床症状とも類似しており、2歳未満で低カルシウム血症と骨のくる病性変化を起こします。見分け方としては、II型において禿頭を高頻度に認めることなどがあります。
治療は、活性型ビタミンD製剤の投与ですが、II型の場合、治療困難な場合が少なくありません。
③低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病
腎臓でのリンの再吸収および腸管でのリンの吸収障害の結果、著しい低リン血症と過リン酸尿、くる病を起こす病気です。一般に伴性優性遺伝形式をとりますが、散発例も少なくなく、未熟児くる病、腎性くる病を除けば、日本で最も発生頻度の高いくる病です。
低リン血症などは生後早期には認めないことがあり、多くは生後1年ころに四肢の変形、歩行異常、歩行遅延、低身長などにより発見されます。
治療は、経口リン製剤および活性型ビタミンDの投与です。
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くる病に関連する可能性がある薬
医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、くる病に関連する可能性がある薬を紹介しています。
処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。
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ワンアルファ錠0.25μg[骨粗鬆症、慢性腎不全]
ビタミンA及びD剤
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ホーネル錠0.3
ビタミンA及びD剤
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フルスタン錠0.15
ビタミンA及びD剤
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アルファカルシドールカプセル0.25μg「フソー」 ジェネリック
ビタミンA及びD剤
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アルファロール散1μg/g
ビタミンA及びD剤
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ロカルトロールカプセル0.25
ビタミンA及びD剤
・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。
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くる病に関する医師Q&A
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